悪趣味なコレクション
解散と言ったが、お互い戸惑った顔をしながら見合っている。コリン! よろしく! コリンにウインクする。
殆どが、同じキャラバン出身なんだから…どうにかなるよね? コリンは全員集め、ルール決めをしている。
やることがないので、賊首の部屋に来た。そうそう、この天井から垂らされてる下着を回収しようと思う。連泊するし、流石に垂らしっぱなしってね…どれかサイズが合うなら…と思ったが残念ながらサイズはどれも合わない。『人の下着とか気持ち悪い!』なんて思ってた時期が私にもありましたよ。今では、オジトランクスを履いてるから…人生分からない。流石にオジブリーフ迄は堕ちていないけど…
「キュワーーン」
「なんで、そんなに下着に興味を持つ?」
ソワソワしながら、こちらを見るうどんを無視して天井の下着を棒で突き地面に落とす。落ちた一つのパンツが顔に被さり、大興奮しながら走り回るうどん。犬とかもパンツ大好物な子いるが…ユキはいつもの澄まし顔。
こちらのパンツは、紐パンの布切れ。んー。これは別に要らないや。ブラは白でハーフコルセットタイプ、胸はメロンサイズだ。私だって頑張れば、グレープフルーツ…いや、アップル…正直に言う…柿だよ柿。柿に干し葡萄がついてる。肩こりとは皆無な生活を送っているカエデ乳です。
「おっぱいは、サイズじゃない形だよ形」
部屋の入り口でカイが赤い顔をしていた。独り言が聞こえた? 持っていたブラをカイに差し出す。
「いる?」
「要らないです」
即答だ。ですよねー。
カイは、アリアの服を探しに来たらしい。クイーンの服が幾つかあったので、それを持って部屋を出た。多分、アリアもブラいると思うよ、カイくん。
私もクイーンの服着てみたけどさ…身長と体型が違いすぎて…子供の服は、一部着れたので回収した。
「カエデさん。確認をお願いしたい物がある」
コリンに案内されて来たのは、賊の娯楽部屋? 昨日調べた時は、臭かったので…外から見ただけの部屋だ。酒だるやらが転がっていて、ナイフ投げ場もある。酒臭いし、アンモニア臭が酷い。ユキとうどんは入るのを拒否。
「これだが…」
目の前の壁には、冒険者タグが十数個杭で打ち込まれていた。カイと同じ色が多い。新人狩りでもしてたのか? 十数個って意外と少ない。やはりこの賊は、最近この辺に移り住んだのか、それとも新参な賊だったの? 首の賞金が気になる。ゼロ円だったら凹む。
「これは、私が回収しておきますね」
「ああ…それからこの箱」
箱を渡される。軽い。
箱を開けると、人毛が入ってる。色んな色に独特な匂い。襲った人たちの物だろうか? 趣味が悪いし、胸糞悪い。この世界嫌い! 優しくない!
壁から冒険者タグを剥がす。一八個か。カイの所属している冒険者ギルドに渡せばいいかな?
「後、賊の部屋にもタグが転がってるみたいだ。数個だが、これも渡しておく。他にも見つけたら、持ってくるように言っている」
「ありがとうございます」
悪臭で倒れる前に部屋を出た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます