第4話
あれから1ヶ月が経過した。
私とパウロ様は正式に婚約を結び、それと共にパウロ様は立太子し王太子となった。
エロス様は廃嫡され平民落ちとなって、インランと強制的に婚姻を結ばされた。二人は最後まで嫌がっていたが、言うことを聞かないと罪に問われると告げられたら大人しく従ったらしい。
なお、もし離婚したりしたら、その時点で再び罪に問われることになっている。真実の愛というなら一生添い遂げるべきなんだから問題無いだろう。お幸せに。
「テレサ、大分顔色が良くなって来たね。目の下の隈も消えたみたいだ」
「えぇ、お陰様で。ようやく聖女の仕事に専念できますからね」
今までが異常だったんだよね。
「聖女の後任の方はどんな具合?」
「聖女候補を二人にまで絞り込みました。どちらも優秀な娘なんで競い合ってくれれば、きっと立派な聖女が誕生すると思います」
「そっか。じゃあそれまで僕らの結婚はお預けだね」
「申し訳ありません...」
パウロ様に我慢を強いるのは申し訳ないな...
「謝らないでよ。僕はそんなテレサが好きになったんだからさ。いつまでだって待つよ」
「パウロ様...」
「でもこれくらいはいいよね?」
「へっ!?」
パウロ様に唇を塞がれた。
初めてのキスは甘い味がした。
~ fin. ~
はあ? 聖女である私を国外追放? 残念ですがあなたにそんな権限はありませんよ? 真理亜 @maria-mina
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます