第3話 so cute な 子猫ちゃん
入学してから1ヶ月!
この間、特に進展のないチャーリー・キャサリン・クリスティーナであった!!
普通の高校生であれば親しいクラスメイトができたり、気になる異性ができたりするだろう!
しかーし!唯一ちゃっかり恋をしているチャーリーは前話以来話しかけることができていない模様。
にも関わらず!チャーリーが先輩ヅラをするものだからキャサリンとクリスティーナは夕陽が美しく差し込む放課後の教室で、冷ややかな目を彼に向ける。
そんな中、クラスメイトである1人の少女がチャーリーに近づこうとしているではないか!!
それに気が付き、スッと息を潜めるクリスティーナ。
気づく気配のないバカ2人。
やがてバカ2人が気づく気配もないということに気付き、こちらに近づいてきた少女はやっとの思いで口を開いた。
「あの、、チャーリーくん、ちょっといいかな?」
そう言うと、緊張した様子の少女はチャーリーを廊下に連れ出した。
「やあ子猫ちゃん☆とうしたんだい?トゥウィンクル☆」
「あの、えと、ずっとチャーリーくんに伝えたいと思ってたことがあるの。
驚かずに聞いて?」
「あぁ、ゆっくりでいいからね☆」
「えっと、、その、、、」
「うん☆うん☆」
頬を赤らめて何かを必死に伝えようとする少女に対し、
チャーリーはむかつくほど相槌を打った。
「あのね、、実はずっと前からチャーリーくんの、、
ズボンのチャックが開いてるの。」
「?☆おやっ☆?」
なんということだ!!
この少女はチャーリーのズボンのチャックが開いていることを親切心からか教えてくれたのだ!!
感謝しろよチャーリー!!
「ま、まぁまぁ、、落ち着いて!!可愛い子猫ちゃん、、、☆」
「気を悪くさせてしまったのなら本当にごめんなさい!
それじゃ私はこれで失礼します!!!!!!!」
そう言うと、すっきりした表情を浮かべる少女は颯爽と教室へ戻って行った。
取り残されたチャーリーはと言うと、
「てっきり、『チャーリーくんのことが気になって気になって夜も寝られないの、、♡私をチャーリー君のお嫁さんにして!(裏声)』とでも言われるかと思っていたっ!!」
壮大な勘違いをしていた!!
恥ずかしさや虚しさ、悲しさなどが入り混じった複雑なチャーリーは
「僕としたことが、早まってしまったようだねっ☆」
と言い残し、ズボンのチャックも閉めずにその場からダッシュで離れて行った。
そんな様子をキャサリン・クリスティーナにこっそり覗かれていたことを彼は明日知ることになるだろう。
翌日、チャーリーがキャサリンに大爆笑されながらからかわれたのはまた別の話。
to be continued.......
食パンを咥えながら角を曲がると運命の出会いがある 鯖の味噌煮 @ssaaki_
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