定額貯金を下ろしに行く

 私は表計算ソフトを使って家計簿を付けている。そして、毎月の月末に検算するのだが、計算していると、通帳に記載された金額と、表計算ソフト上の金額にズレがあった。


 なんなのかと思って確認したところ、10月の頭に金利が入っていた。



 長いこと、日本ではゼロ金利政策が採られていたために金利なんてあってないような額だったが、今年7月に金利はプラスになり、それに合わせて預金金利も上がったようである。

 今までの普通預金の金利は0.004%とか、そんなもんだったと思うが、現在では0.1%くらいになっている。



 大したことない金額とはいえ、それでも以前よりは一気に増えたなあ、などと、その時は思ったくらいだったが、それから風呂に入っているときに、突然気づいたのである。


 ――ゼロ金利のときに預けた定額貯金の金利より、今の普通預金の金利のほうが高いじゃねーか!



 私はそもそもほとんど定期貯金を利用していないが、ひとつだけ、ゆうちょ銀行に預けていた定額貯金があった。確か、契約特典で米がもらえるからとかいう、不純な動機で預けたやつだったはず。どうせ余っているお金なら、それを預けて米をもらった方がいいとかなんとか。

 風呂から上がって確認してみると、金利は0.04%。絶対、即解約したほうがいい。


 というわけで私は翌日、郵便局の窓口に行って、解約してきた。


 解約した金で再契約する手もあったが、現在の定額預金の金利は3年で0.13%で、大して普通預金と変わらない。1万円あたり3円の違い。


 もし、これから再びゼロ金利やマイナス金利になるなら、今のうちに定額に入れたほうがいいが、金利が上がるかもしれず、そうすると損することになる。

 今のところどうなるかわからないし、ここで決断するメリットも薄いので、ここは保留でいいだろうと判断した。



 というわけで、ゼロ金利、マイナス金利の頃に定期・定額預金をした人は、一度チェックした方がいいと思う。知らない間に結構損しているかもしれない。

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