雑記ノート

使いやすさを極めた3つ星サイフ

　ヤボ用でローソンに行ったら、今度は長財布が売っていた。

　その名も「使いやすさを極めた3つ星サイフ」。お値段2739円(税込)。

　https://www.lawson.co.jp/lab/entertainment/art/20240215_bookeditors.html

　(ローソンのサイトの紹介記事)

　お前、前回ローソンで買った二つ折り財布を持て余してるだろ？　もういい加減、安物を買うのはやめにしないか？　ちゃんとしたものを買おうぜ。

　いや、前回の財布は二つ折りだったことが問題だったのだ！　今回は長財布だからノープロブレム！　きっと使いやすさを極めまくって使いやすいに決まっているさ！　だって、使いやすさを極めた3つ星サイフって書いてあるし！

　……というわけで買ってみた。

　どんなレイアウトかはネットで調べれば出てくると思うが、まあ、普通の長財布である。

　紙幣入れ2箇所、マチ付き小銭入れ、カードポケットはフロント4つ、フラップ(と言うのか知らないが)に7つ。フラップのカードポケットの裏には隠しポケット。

　これは、紳士服売り場とかで長財布を見たら、どれもたいがい似たようなレイアウトになっている。この財布が特別何か優れていることはない。逆に言えば、スタンダードで使いやすいとは言える。

　この財布には幸い、邪魔なワッペンとかは付いていなかった。二つ折りの方もあのワッペンはいらないと思う。心底。

　素材は当然PVC。この値段だとしょうがない。本革になると5000円はする。

　合皮には問題があって、加水分解によって劣化しやすく、熱にも弱い。

　加水分解とは、空気中の水分によって分解反応が起きることで、合皮はそれによって、表面の素材がボロボロになったりベトついたりする。

　なので合皮は高温高湿環境で放置することは厳禁なのだが、PVCは通気性が悪いので熱や湿気がこもりやすく、加水分解しやすい環境を作りがちである。

　ものによって、劣化した時にボロボロになるものとベトベトになるものがあるが、何が違うのかは私は知らない。見た目では区別がつかず、実際に劣化してみないとわからない。

　そして、このボロボロベトベトになった皮がプラスチックカードにくっついたりすると、なかなか取れなかったり、跡が残ったりする。

　なので、合皮は水気や湿気を避け、濡れたらよく吹いて乾かし、通気を良くして保管することが大事。

　あとは万一に備えて、あんまり大事なカードは入れないほうがいいと思う。私は長財布にカードを入れて使わないので、そこは問題ないのだが。

　というわけで、合皮は本革より扱いに気を使うのである。この財布を買っておいて何だが、私は少々高くても、本革の財布をおすすめする。

「薄くてスボンのポケットににすっぽり入るほどスリム！」とあったが、本革の財布なら、ほぼ同じレイアウトでもっと薄い財布がある。

　私は現在、クロコダイルの長財布(山羊革。クロコダイルなのに)を使っているが、これは「使いやすさ～」よりも5mmほど薄い。

　ただ、私は長財布をズボンの後ろポケットに入れることはなく、バッグに入れるので、多少厚くても問題ない。

　総合的には、まあ、普通の財布。この財布ならではの特別優れている部分は何もないが、特別悪いところもない。値段なりに安っぽいだけ。

　ただ、何らかの理由で薄さを追求したいなら、安物で妥協しないで、ちゃんとしたものを買ったほうがいいと思う。同じ収容量、レイアウトで、これより薄い財布はいくらでもある。

　とにかく、安っぽい見た目と安っぽい手触りに目を瞑り、合皮特有の問題に気をつければ、普通に使える財布である。

　今使っている長財布はもうボロボロで、いずれにしても買い替えの時期が来ていた。なのでとりあえず、これを使ってみようと思う。もう買っちゃったわけなので。