小川珈琲 小川プレミアムブレンド
小川珈琲の小川プレミアムブレンドに再挑戦した。
京都のコーヒー店、小川珈琲のコーヒー豆は、浅煎りの豆をブレンドしているところに特徴がある。
小川珈琲のブレンドの中では深煎り寄りの「コーヒーショップブレンド」でも、浅煎りの豆はブレンドされている。
うまく淹れられれば素晴らしいバランスの味わいになるが、ちょっとしたことで苦味や酸味のバランスが変わってしまうので、好みのバランスを見つけること、そのバランスを毎回再現することが難しい。豆の挽き方、量はもちろん、湯量や湯温も毎回きちんと計測し、確認して淹れたい。
可能なら一度は公式の店舗で飲んで、公式の味のバランスを確認しておくと参考になる。
小川珈琲の豆を仕入れている喫茶店は、関西には多い。入り口の看板に"OC"と書かれているのが目印。ただ、店主がどれだけオリジナルの味を再現できているか、やる気があるかは店による。
小川プレミアムブレンドの定価は、874円で160g、5.46円/g。
他地方だとどうかわからないが、関西ではスーパーで普通に売っており、だいたい600円くらいで買える。3.75円/g。
小川プレミアムブレンドは、小川珈琲のブレンドの中では最もスタンダード。産地、焙煎度の異なる5種類の豆をブレンドし、苦味、酸味、コクがバランスよく味わえる。
浅煎り、中煎り、深煎りの豆がそれぞれ使われており、それだけに、ちょっとしたことで味のバランスが変わるので、毎回同じバランスで淹れるのが難しいコーヒーである。
裏を返すと、この豆は、コーヒーを淹れる練習になる。どうすれば酸味が強くなるか、苦味が強くなるか、雑味が出るかがわかりやすい。
このコーヒー豆で練習した経験が、他の豆でコーヒーを淹れるときのバランス取りでも活用できる。
私は、たいがいのコーヒーはそこまで神経質に淹れていないが、小川珈琲の豆で淹れる時は、湯量は10ml単位で計測している(実際にはコーヒースケールで重さを測っている)し、淹れる際のお湯の温度も確認している。
あと、豆は普段より少し細かく挽くことにしている。より苦味を引き出すため。
それでも、ハンドドリップだと安定した味を保つのは難しいが、フレンチプレスはその点で簡単。一回黄金パターンを見つけたら、何度でも再現できる。
つまり、小川珈琲本店の味に限りなく近い味わいを、いつでも家で再現できる、というわけである。
ただ、フレンチプレスならではの問題も少しある。フレンチプレスではコーヒーの粉が、ハンドドリップよりも多く入ってしまうことがある。フィルターの目が粗いため。
これはこれでフレンチプレスならではの「味」だが、浅煎りの豆の粉は酸っぱいため、粉が沈殿した底の方を飲む時に、ちょっと酸味が強すぎるように感じることがある。深煎りの時は逆で、苦味が強くなる。
そういうものだと思って飲めば問題ないが、この酸味を、コーヒー豆が古くなって酸化してしまった味と勘違いしがちな点は注意。
小川プレミアムは淹れ方で大きく味が変わるが、苦味もコクも香りもあり、同時に酸味もちゃんと効いていて爽やかな後味のコーヒーとなっている。
適当に淹れると適当な味になってしまうので、その点は注意が必要だが、きちんと淹れるなら、お値段以上のハイクオリティなコーヒーがご家庭でも楽しめる。
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