雑記ノート

スターバックス クリスマスブレンド

　結局、スターバックスのクリスマスブレンドを買うことにした。

　最近買った500g入りの三本珈琲(MMC)のスペシャルブレンドだが、安いのをいいことに、普通は1杯10gで淹れるところ、15g使ってたっぷりサイズで飲んでいたら、思ったより早く消費されて、キャニスター缶がひとつ空いた。それで一応、ほかの豆が買えるようになった。なので、せっかくだから季節限定のやつを買っておこうかと。

　スターバックスの豆は、2018年以降、一部は国内焙煎するようになったらしい。しかし、基本的にはアメリカで焙煎されてから輸送されたものとなる。そのため、国内で焙煎している豆よりは鮮度が落ちがち。

　高いのに鮮度が低めな可能性が高いという、なかなか微妙な商品だったりする。

　スタバがまずいとかグルメなことを言う人が、しばしば根拠にするのがこの点。海外焙煎で鮮度が低いからまずい、という。

　しかしそもそも、スタバではブラックを飲む人はほとんどいない。スタバのウリはエスプレッソであり、エスプレッソは普通、ブラックで飲まない。めちゃくちゃ濃いからである。そのため、牛乳で割ったり、クリームを乗ったけたりする商品が主流となっている。

　で、何度も言うが、牛乳で割ったら、コーヒーの繊細な味なんかわからなくなるから、多少鮮度が低くても何も問題ない。

　ただ、私は、今回買った豆をブラックで飲むつもりだから、そうなると鮮度は問題になる。

　それをわかった上で、あえて今回は買う。

　一見、スターバックスでは、袋入りの250gしか売っていないように見える。しかし実は豆の量り売りをやっており、100gから10g単位で買える。

　ただ、量り売りしてもらうと、豆は簡易な袋に入れて渡される。この袋は、鮮度を保つにはあまり適していないので、買ったらすぐキャニスター缶に移すなどして、すぐ消費してしまったほうがいい。

　買ってもすぐに開封しないなら、250g入りの袋を買ったほうがいいだろう。

　私は夕飯後にスタバに行った。で、豆を買うついでにトリプルエスプレッソラテでも頼んで店内でゆっくりしてやろうと思っていた。

　しかし、行ってみると、やたらめったら混んでいて座る席がなかった。それで、豆だけ買っておとなしく帰ることにした。

　……スターバックスって、夜の方が混んでたりするの？

　私の近所のスタバは周辺に駅も学校も病院も塾もないため、たいがいは空いている。

　なのに、なぜか夜20時以降はやたらと混んでいる。

　この傾向は、他の郊外のスタバにも共通しているようである。朝はガラガラ、昼はまあまあ空いていて、夜に混む。なぜなのか。理由はわからない。

　そして、なぜかリンゴマークのノートを広げている人が多いのもスタバの謎のひとつである。スタバのリンゴ率は異常。最近は喫茶店やファミレスでノートやタブレットを広げている人が増えており、私もその一人なわけだが、他の店に比べると、スタバでマックを使っている人は妙に多い。

　お前、そんなに他の人の使っているノートとかいちいちチェックしているの？　というツッコミが入りそうだが、答えはYESである。

　もちろん私はAmazon Fire HD。Fireを使っている同類はまだ見かけたことがない。Fireはテキスト打ち込み以外の作業には適していないから、もしFireで作業している人を見かけることがあったら、その人は原稿を打ち込んでいる可能性が高い。

　あと、ノートを使っている人の大半が、画面がもろ見えの状態で使っているのも気になるところ。何をやっているかは知らないけど、仕事の作業をしているなら、機密情報モロバレじゃね？　大丈夫なのか？

　この点については、私は壁を背にした席を利用することにしている。そういう席がない場合、ノートは使わない。

　そもそもスタバは作業に向いていない店内レイアウトだと思う。ノートやタブレットを使うなら、スタバより普通の喫茶店やファミレスの方がまだ適している。ファミレスならドリンクバーでコーヒー飲み放題だし。子供や大人になりきれていない人がうるさい場合が多々あるのが難だが。

　ともかく、今日の私にはスタバを利用する権利すらなかったので、寂しく帰宅し、さっそくクリスマスブレンドをゴリゴリすることにした。

　いつもはドリップで苦戦するところだが、今回はコーヒープレスで簡単。いやほんと、いろんな豆を買って飲む人は、コーヒープレスはおすすめである。どんな豆でも一発でベストに近い淹れ方ができる。

　なお、お湯を注いだ時に豆がちゃんと膨らんで泡が出たので、鮮度は問題なかった模様。

　さて。クリスマスブレンドは果たしてうまいのか。めちゃくちゃ安いのにうまい三本珈琲スペシャルブレンドの3倍の値段は伊達ではないのか。

　私の答えとしては……3倍うまいかはわからないが、クリスマスブレンドの方が香りが高いのは確かなようである。比べてみると差は歴然。あと、全体に旨味もしっかりしている。

　MMCブレンド自体が、普通のブレンドに比べると、ちょい濃いめ、苦味強めのバランス型だが、クリスマスブレンドはよりその傾向が強い。コクも苦味も強め。ただ、その中にほんのり甘味もあって、とにかく濃さと苦味ばっかり、というわけでもない。

　ただ、この香りや旨味は、コーヒーのみをブラックで飲んだときに感じる程度の、微妙な旨さでもある。

　旨味に関しては、カフェラテにして飲んだり、ケーキなどと一緒に飲んだりするなら、はっきり言って大差なし。

　また、強めの苦味の中に感じる、ほんのりとした甘味や酸味については、ブラックかつ、かなりうまく淹れないと感じにくいと思う。ドリップで失敗すると苦味が強くなりすぎて、この辺の繊細さは再現できないはず。

　香りの高さに関しては、カフェラテにしてもケーキと一緒に飲むにしても、プラスに働くかもしれない。

　しかし、クリスマスというと、ケーキ食ってチキン食ってシャンパン飲んでどんちゃんするわけだから、そんな時に飲むコーヒーにいいも悪いもない気がする。クリスマスブレンドだと言ってMMCブレンドを出しても、たいがいの人は気付かないだろう。私も気付く自信はない。