コールマン CO3012-1 20%(オーバーグラスサングラス)

 サングラスを買った。

 買った理由は、車の運転中に朝日や夕日が眩しいのをなんとかしたいと前々から思っていたから。



 車にはサンバイザーが付いているが、使うと視界も阻まれる。


 そこで近年、登場したのが半透明のサンバイザー。視界を阻まずに眩しさを低減する。ただ、これらは値段も取り付け方もまちまちで、何を買うのが正解なのかがよくわからないという問題がある。


 私は試しにホームセンターで売っていた1500円くらいの安物を使ってみた。これは最初から付いているサンバイザーに取り付けるだけの簡単設置で、一定の効果はあった。

 しかし、最近は地球温暖化のせいだかなんだか知らないが、以前より日差しがきつくなった気がして、今使っているサンバイザーでは性能が物足りなくなってきた。使ってもなお眩しいということが多くなった気がする。


 それで、買い替えを検討していたのだが、そのとき思いついたのである。サングラスを買えばいいんじゃないかと。



 サングラスは犯罪者やチンピラが使うものというイメージが強すぎてすっかり忘れていたが、本来は日差しから目を保護するためのもの。

 サンバイザーは車の中でしか使えないが、サングラスなら持ち歩ける。取り付けも簡単。


 ただ、私は眼鏡をかけているから、眼鏡の上からかけられるサングラスでないといけない。いろいろ調べた結果、コールマンのCO3012-1 20%をネット通販で買ってみることにした。

 本当はこういうものは試着してから買いたいが、近くのメガネ屋やスポーツ店などを探してもなかった。コールマンが変なものを売るとは思えないし、1000円台だったので、失敗してもさほど痛くないだろうと判断。


 なお、ダイソーには100円のオーバーサングラスが売っていたが、さすがにどうかと思ってやめておいた。

 ただ、メガネケースは買った。オーバーサングラスは大きいので、普通のメガネケースには入らない。そして、オーバーサングラスの用のケースはなかなか売っていない。オーバーサングラス自体が売っていないのだから、そりゃそうである。ケースを売るなら本体も売るだろう。本体を売らないならケースを売る意味もない。

 ダイソーでは、その100円のオーバーサングラス用に大きいメガネケースが売っていたので、それは買った。サイズはCO3012-1とぴったりだった。



 車を運転する際のサングラスのスペックには法律で規制がある。昼間は可視光透過率20%以上、夜間は75%以上のものを使うこと、となっている。CO3012-1の可視光透過率は20%で、適法となる。ただし夜間はダメ。



 使ってみると、思っていた以上に快適だった。直射日光をモロに浴びても眩しくない。最近はアスファルトの照り返しですら眩しい日があったりするが、そんな日でも普通に目を開けていられる。なんで今まで使わなかったのだろうと思ったくらいである。


 視界全体にフィルターがかかる感じもなかなか中二病心をくすぐる。通行人の戦闘力とかが表示されそうである。あるいは高度計とか速度とか方位、姿勢指示器でもいい。……そっちの方が便利か。無意味に強くなった気がするから、チンピラが好んでかけるのもわからんではない。


 ただ、サングラスにマスクをつけてうろうろすると、不審人物感丸出しオーラが漂う点は問題。一度、この格好でエレベーターに一人で乗っていたら、女性が一人で乗ろうとして、慌ててやめたことがあった。そりゃあ、グラサンマスクと2人きりでエレベーターには乗りたくないよな。


 でも、真の犯罪者は見た目ではわからんものだから、人を見た目で判断するのは良くないと思う。本当に犯罪を犯すんだったら、むしろ怪しくない、特徴のない、平凡な格好をするだろう。

 見た目が怪しかろうと怪しくなかろうと、人類はすべからく危険であり、そもそもエレベーターなんか使うべきではないというのが正解である。

 というわけで私は極力エレベーターを使わないことにしている。階段があるなら極力階段。ただそのときは、エレベーター以外で階を移動する方法がどうしても見つからなかったから使っていた。


 ともかく、常に不審者丸出しな格好をするのはアレなので、屋内では極力外すようにしている。



 不審人物になることを除けば、このサングラスが昼間の使用に問題ないことはわかった。

 問題は夜で、夜にこのサングラスは使えない。法的にもダメだし、実際、夜にかけたら、かなり視界が暗くなる。


 一度、サングラスをかけてその辺を散歩してみたが、、一見すると視界がクリアではっきり見えているようで、実は暗すぎて見えていないものがある、という感じになる。

 通常、暗いところでは、人は警戒する。よく見えていないから慎重に歩こうとしたり、その辺を手探りしながら歩こうとする。


 しかしサングラスをかけていると、一見視界が鮮明でよく見えているように感じるから、警戒心が薄れる。なんとなくナイトビジョンを付けている気分になり、めっちゃくちゃよく見えている気になる。だが、実際にはわりと見えておらず、自信満々で溝に足を突っ込みそうになったり、目の前の電柱にぶつかりそうになったりする。

 というわけで、夜間のサングラスは非常に危険である。



 ただ、夜の運転中には、しばしば眩しさを低減したい時がある。対向車のヘッドライトが眩しかったり、隣の車線を走っている大型トラックが、なぜかサイドにめちゃくちゃ眩しいライトをぺっかぺか光らせて走っていることがあったりする。

 対向車のヘッドライトはある程度しょうがないと思うが、トラックのサイドのライトはなんなのよ。わざわざ斜め後ろの車の視界にモロに入る角度に調整されており、ケンカを売っているとしか思えない。法律で角度なり光量なりを規制してくれないかね、あれ。


 というわけで、夜用のサングラスの購入も検討している。

 もし買うなら跳ね上げ式がいい。夜用のサングラスは黄色がかっていることが多いが、そうしたサングラスをかけていると、ウィンカーや道路の黄線が見えづらく、かえって危険になることがある。

 夜にサングラスが必要なのは対向車やトラックのライトが眩しいときだけなので、必要ないときは跳ね上げられるタイプのほうがいい。

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