そば焼酎 博多の華
私は酒をあまり飲まない。平均すると、年間で1リットル飲むか飲まないかといったところ。飲めないことはないが、飲む必然性を感じない。普段から酔っ払っているようなものなので、さらにアルコールを摂取する必要がない。
ただ、料理で酒を使うことはあるので、常備しておく必要はある。料理用なので安物でいい。
それが切れそうになったので、最近はスーパーに行くと酒を物色していた。安くて量があっていい感じのはないかと。
とある激安スーパーに立ち寄ったとき、そば焼酎なるものが売っているのを見かけた。あって不思議なものではないが、初めて見た。
銘柄は「博多の華」。これって確か麦焼酎の銘柄じゃなかったか。そばバージョンも作ったのか、もとからあったのか。
値段も安かったので、これを買ってみた。で、せっかくなので飲んでみた。
一応言っておくと、私は高い酒の良さが全くわからない。安い方が飲みやすい気がする。たぶん若い酒の方が好きなんだと思う。だいたい、酔っ払いたいなら別に高くなくていいと思う。どうせ酔ったら味なんかわからんだろう。しょうもないラーメンやお茶漬けでもうまく感じるのだし。
ただ、アメリカの地ビールはまずくて飲めないものが多いとかいう話を聞くので、単に日本は安酒のクオリティが高いだけなのかもしれない。
好きなのは梅酒。あんまり甘くない方がいい。多くの梅酒は甘すぎる。それはそれで悪くないが、もう少し梅の風味が立っているやつがいい。かつてものすごくバランスのいい梅酒を飲んだことがあったのだが、残念ながら銘柄を忘れてしまった。
とりあえず常温ストレート。そばの風味はそんなにしないが、クセがなくて飲みやすくはある。ただ、アルコールは25%あるから、調子に乗って飲むべきではない。
ロック。甘みが増してますます飲みやすく。この季節には寒いが。
燗も試そうと思ったが、徳利は奥底にしまってあって出すのが面倒なので、コーヒーカップに酒をどぽどぽ注いで、電子レンジの酒温めモード、50度でやった。
で、お猪口を出すのも面倒だから、そのまま飲もうとした。
蒸発したアルコールが鼻と喉を突いてむせた。
私はこのとき初めて知った。お猪口の形状には意味があったのだと。
燗した酒は、底が浅くて口の広い器に入れて飲まないと、アルコールでむせて飲めたものじゃないのである。
ただ、コーヒーカップはコーヒーカップで利点がある。酒を満喫できることである。文字通りむせ返るほどに。香りをより楽しみたいなら、コーヒーカップはありかもしれない。むせて飲めないが。
私は酒を燗することはほぼない。たいがいは常温ストレートか、冷やしてストレートか、ロックで飲む。水や炭酸水などで割ることもあまりない。燗したらアルコールと風味が飛ぶだけじゃないの? と思っていた。
しかし今回、コーヒーカップで飲んだことで、酒が蒸発することで香りが楽しめる効果があることを知った。燗は酒を口ではなく、鼻で飲む飲み方だったわけである。なるほどね。
ただ、液体の酒はやはり辛くなり、風味が抜けて、水っぽくなる。あくまで舌で酒を味わいたいなら、常温か冷やのほうがいいだろう。辛い方が好きなら話は別だが。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます