だってもう九月だからね

 僕がこんなところに恥部を公開してから、既に2カ月が経過しております。そんなものです。そんなのが現実なのです。つまらないものなのです。僕がそう思い込んでいるだけなのでしょうが。


 どこまでも、時は過ぎていきます。僕はその流れに身を任せているだけです。それだけで、ここまで来てしまいました。この先、生きていけるかどうか、自分でも分かりません。それでも生きていきます。その様に決意しています。自分を生きさせようという気持ちを欠けさせたら、僕にはもう何も残らないものですから。


 いつか、僕の文章に価値を見出す人が現れるでしょう。しかし、それは今ではないのです。いつまでも、の時なのです。そうやって、僕は自分の頭に向かって衝突しようとする隕石を待っているのだと思います。それくらい、果てしない事ですから。


 生きている間は、死に近づく他はないのでしょうか。その様な疑問を持っていました。そうではないと、たったそれだけの事を伝える為に、ここまで来ました。実際のところ、それはうまくいっていませんが……ですが、まだ僕はここにいます。僕は、何かまだできる事が残っているはずなのです。もう九月だけれど、今年の僕にはまだ残されているものがあるはずなのです。来年の僕にだってです。何か、確かでも、漠然でも、何かが残されているはずなのです。


 僕は、そうやって自分を信じて、ここまで来ました。自分の考えを信じて、考えが生まれる土壌を信じて、土壌を育んできた栄養素を信じて、ここまで来ました。僕には、それしか残されていないのかもしれません。それでも、僕は生きていきます。だからこそ、僕は生きていきます。そうでなければ、僕なんていうのは、ただ消えていく為に生まれてきた事になってしまうのです。僕が諦めた時、それは確かなものになってしまうのです。僕は、それが一番かわいそうだと、そう思っただけで、九月まで生きてしまったのです。


 人なんて、それくらいでいいでしょう。生きる事が不本意であろうとなかろうと、とりあえず生きていけるのなら、理由や意志なんて、二の次でいいでしょうよ。どうせ、死んでしまったらそこには何も残らないのです。それなら、幸せに生きる方が、自分の為になると思いませんか?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る