月日は流れる星のよう
どこだ。今日はどこへ消えたんだ。探しているが見つからない。そもそも今日は既に昨日になっていて、明日は今日になって、何だかもうよく分かったものではない。とにかく生きている。生きながらえている。そればっかりだ。
時間が過ぎているばかりで、自分は置いてきぼりで、何かを成し遂げる訳でもなく、諦めた訳でもなく、僕はただここにいて、それでどうなるでもないのだ。平和だった。どうしようもなく平和だった。嵐の前の静けさの様に、絶えず平穏無事だった。
僕の頭の中は、そうではない。常に言葉が巡っていて、僕はその流れに対処できずに苦しんでいるのだ。だから書いている。そうでなければ、僕は言葉に意識をのまれてしまうだろう。それくらいだ。それくらい、苦しみに喘いでいる。誰にも助けを求められない。誰も、僕を助ける対象として見ることもできないのだ。僕は何の問題も抱えていないし、抱えていたとしても、それを伝える方法を持たない。ましてや、他にもっと重大な問題を抱えている人がそこにいて、僕はそのような存在ではないのだから。
僕はただ苦しみの中だ。耐えきれる程の苦しみの中だ。僕は絶えず耐えなければならない。苦しんでいるところを、弱みを見せてはならないのだ。誰にも、それを暴かれてはならないのだ。そのついでに、時が過ぎていくのだ。星の流れに沿って月日が流れていくのだ。月日の流れに沿って星が流れているのか? そうやって流れていった先には何があるのだ? 僕は最期に、その先のところにたどりつくのだろうか。よく分からない。とにかく生きながらえている。そればっかりだ。
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