急がず待つ
待たされる側にはたまったものではないかもしれないが、それでも僕は待たせるだろう。いや、誰も待ってはいないのかもしれない。それでも書こう。そう決めている。僕の動機は、僕が書くという事にあるのであって、それ以外のなにものでもないのだから。
しかし承認される事は喜ばしい事だ。自信を
僕は石だ。その硬さ故に、生じる流れによって絶えず削られていくものだ。その流れとは
だが、他者の存在を消し去る事はできない。いずれ、それはあらわれる。承認も罵倒も一つの大きな流れとなって、自分の身に降りかかってくるのだ。僕はその流れを見て、その時に何を思うかなど知らない。一つ、たった一つ確かな事は、急がず待つ事だけだ。何が来ようと構いはしない。どうせ止められないのだ。僕の筆の動きは、誰にも止められないのだ。それを止められるのは死だけだ。それもまた、いずれ現れるのだろう。急がず待つ。ただそれだけだ。
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