第2話 週間ランキングに入ったそうなので
ここは終わりの街だった。
この街は入ったら出てこられないと有名な迷路の森と魔族が支配する国と国境を巡って争う街だった。そのため、街には屈強な衛兵と貴族、そして多くの冒険者が自分の名声を高めるために集い、賑わっていた街だった。迷路の森から出てくる魔物や魔族が攻めてくるたびに鐘が鳴り、その鐘が鳴り止まないことでも有名であった。
しかし、それはもう過去の日である。
ある日、この街の側にそびえ立つ壁が出来た。
木目の美しい壁。その壁が延々と続いている。
どこまで続いているのか。調べた者の話しとして、その壁は数百キロにも及ぶそうだ。
木目の壁は別名『万里の長壁』と呼ばれている。
また多くの魔物や魔族がこの壁を破壊しようと押し寄せてきたが、誰一人としてこの壁を壊せたものはいない。
今では力自慢の魔物や魔族、そして人間が集まり、この壁を壊せるか競い合うイベントが開かれるほどに盛り上がっている。
これは
そんな壁も作った職人の物語でもある。
大工の神さん〜勇者でも魔王でも壊せない物を作っちゃいました〜 くじら時計 @k2kujiratokei
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