みんなに聞きたい

隅田 天美

では、質問の時間です

 結論から先に書こう。(持病の頭痛も酷いし。痛み止めを飲んでいるから少しは楽になったけど)

 

「将来、君が『カクヨム』で書いた小説が星と感想をたくさんもらい書籍化し、マルチミックス(この言葉、古いかねぇ?)でアニメ化やコラボされ、大ヒットし、大人気作家の仲間入りができるとしよう。では、君に作家になる覚悟は……今の安寧とした生活を捨てる気はあるか? または逆に言おう。君の小説は全く日の目を見ないが安寧とした生活が約束される日々を一生送る。その覚悟はあるか?」


 今、『こうすればPVや星が増える』と言ったテクニック論が密かに『カクヨム』で出回っている。

――カクヨムでヒットさせるにはこうすればいい

――こうすれば読者はついてくる

 無論、小説も表現などの技術は必要(私はその研鑽のためにここにいる)だが、単にPVや星のためのテクニック論はある意味で中身のないラベノ(テンプレ)作家に対する皮肉でもあるかもしれない。

 でも、「よし、俺もこの技術を使ってPVや星を増やそう。そして、その技術で中身のないラノベ(テンプレ)作家を一掃しよう」などと思っている人もいるだろう。

 ……

 なんだろう?

 映画でよくある「人類を進化させるために一度人類を滅ぼす」という某人類補完計画的な、アニメのラスボス的な思想は……


 まあ、それでも書籍化されたとしよう。

 それが大ヒットしたとしよう。


 君には大舞台は用意された。

 ファンは君の言葉に一喜一憂するだろう。

 で、君は何を話す?

 まさか、自分がヒットしたテクニックを一子相伝的に話す?

 世間はとても刹那的シビアだ。

 君の心の嘘も弱さも嫌なところも攻撃してくるし、見つける。

 それでも、君は言いたいことがあったのだろう?


 で、話を現実に戻す。

 幸い、多くのに安全地帯にいる。

 過去の作者が作ってくれた物語という幻影の中にいることが出来る。

 その中でも私たち作者の卵たちは、自分の物語という幻影を次の世代に渡したい。

 見せたい。


 もちろん、私だって作家になりたい。

 でも、そのための覚悟も技術も語りたいことの内容も未熟だ。

 だから、書くのである。(時々健康のため休むこともあるけど)


 自分の言いたいことに嘘ついて、大ヒットしても後が続かいないと思うよ。(これが言いたかった)

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みんなに聞きたい 隅田 天美 @sumida-amami

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