月灯りの夜に……

音澤 煙管

ぼくを見失う前に……




あれからだいぶ時が過ぎ、


ぼくの部屋も散らかって


明日の事すら探せない


過去の言葉に詰まった部屋で


ガラクタの山に一人ぼっち


君の残した落書きが


思い出の隙間から顔を出す


徐ろに手を伸ばし


君の手と繋がる様で


消えては浮かぶ月灯りの中


もうあの頃には戻れない


探す事だけ無駄な時間


新月には手探りで


満月では幻に


月灯りが嫌いな夜


一人疲れた男がココに居る。


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月灯りの夜に…… 音澤 煙管 @vrymtl

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