case1に全てが詰まっている(過言)
- ★★★ Excellent!!!
怪しげなオカルト雑誌に囲まれた異様な部屋から物語は出発し、美人で切れ味鋭いサイキックハンターとヤクザの見た目で親切を垂れ流す男がバディを組んで超常現象の絡む犯罪を捜査していく。百々さんの快刀乱麻も心地よく、累の影のあるぶっきらぼうな誠実さも愛おしい。周囲の一癖二癖ある人物たちと渡り合いながら、ジェットコースターのように真相へ近づいていく。
サイコメトリ、クレヤボヤンス、SNS、週刊誌、自殺にまつわる疑惑、女性アイドル同士の競走、何もかもがきな臭く、しかし物語が進むうちに根底にある1人の女性の苛烈な決意が見えてくる。面白すぎる…。
case1の時点でこんなに大満足なのに後々には八幡の藪知らず、神隠し、クナド様などの怪しげワードがどんどん追加されるという盛り盛り具合。地理、民俗、警察、犯罪と救われなかった人達、それぞれの要素がかみ合って本当に贅沢な物語になっていてすごい…。
読むうちに深まるバディの関係性には思わずバディーーッと叫ばずにはいられない。萌え、燃え、そして祈りと優しさの詰まった物語!