永正5年の登場人物
《阿曽沼家》
阿曽沼孫四郎(後の阿曽沼親郷):主人公。現在十一歳。病気で死なない程度のチートをもっている。知識面では主に鉱山知識と農業知識。
今年は圃場整備を推進。米の品種改良は試みているがうまくいっていない。
阿曽沼雪:主人公の幼妻。主人公のためにパンを作ったり酒を醸したりしている。主に食品加工と歴史の知識で主人公を支える。
ビールにぶどう酒に大活躍の一年だった。
阿曽沼守親:孫四郎の父親。史料が少なくというかほぼなくてよくわからない。
外征の結果ついに米だけで十万石に手が届きそうになって喜んでいる。
阿曽沼梢:孫四郎の母親。史料には一切出てこない創作人物。年齢不詳。
阿曽沼豊:史実には登場しない。創作人物。元気に育って、今は数え七歳。
阿曽沼大千代:史実には記載されていない。創作人物。数え三歳。
鱒沢治部少輔守綱:遠野阿曽沼の分家の一つ、守親の弟。今は二子城の城代として斯波氏など北方ににらみを利かせている。
宇夫方守儀:遠野阿曽沼の分家の一つ、守親の末弟。田代三喜の下で医学を学んでいる関係で厚生寮の管理者になった。江刺郡の岩谷堂城の城主。
〈遠野の武将〉
浜田三河守清之:雪の父親、傅役。史料がない。時代は不明だが実在したらしい。 武人だが、書に明るいと言う設定。お春さんと仲がいい。最近は登場人物が増えて出番が減っている。
浜田春:清之の妻。気も武も強く、槍は領内でもトップクラス。創作人物。雪と主人公のやり取りを羨ましく思っている。
浜田清次郎:浜田家の嫡男。数え三歳でまだイヤイヤ期にもなっていない。
来内茂左衛門紀之:創作人物。阿曽沼左馬頭守親の馬廻衆筆頭。
小友右衛門次郎:遠野市小友町にあった小友館の武将。遠野市小友町にあった小友館の武将。今は鱒沢治部少輔守綱の副官となり、二子城の付城となった土沢城の城代となって斯波の侵攻に備えている。
小国彦十郎忠直:江繋氏に襲撃されていたため臣従する代わりに助けてもらった。現在は山田町に配置換えされ、鮭を始めとする魚の生態を研究している。今年は出番なし。
大槌十勝守孫八郎得守:大槌氏嫡男。元船乗りの転生者が憑依した。蝦夷探索の総責任者。領地経営はあまり乗り気ではない。蠣崎を返り討ちにして溜飲を下げた。
大槌華鈴:ベッチャロから来たお姫様。ベッチャロを襲った敵を屠った得守に惚れ、長老に頼み込み認めてもらった。帆布工場を早く十勝に作りたいとも思っている。
大槌海王丸:大槌十勝守の嫡男。海王丸は帆船の海王丸から。
大槌孫三郎(得道):大槌氏当主 大槌城にいた。阿曽沼に恭順後は出家して得道になった。得守が留守中の大槌領を預かる。
大槌波江:得道の妻。創作人物。
狐崎玄蕃:大槌氏に仕えている。阿曽沼から見れば陪臣。釜石を担当している。十勝守と同じく蠣崎に対しては恨みがあったが返り討ちにして少し溜飲を下げたができれば蠣崎の根城を攻めたいと思っている。
〈技術者グループ〉
紙屋製紙司箕介:阿曽沼家の富の源泉。功績から紙屋の苗字と製紙司の役職名を得た。楮三叉を用いる製紙では急増する需要に対応できないことから、現在新しい製紙技術を開発すべく試行錯誤しているが、なかなかすすんでいない。
水野工部大輔弥太郎:元々工学史と復元などをやっていた。今年はついに蒸気自動車の試作を行った。ワトウら蝦夷からの3人衆にある程度引き継がせるべく英才教育を始める予定。
陶山陶工司右近:綾織の農民であったが、たまたま陶器の出来が一番良かったので登り窯の窯元に任命された。耐火煉瓦を作るために必要な重要人物。最近はコークス開発にかかっている三千代がよく出入りして窯の改良を手伝ってくれている。
三千代:ベッチャロに居た転生者。前世では漁師をしていたが土左衛門になったので今生では陸の仕事をしている。今はコークス開発を押し付けられ新しいコークス炉を作るべく試行錯誤しているが、いまのところこれというのはない。
〈小姓衆〉
来内竹丸:来内茂左衛門の嫡男で利発。建設卿になることが内定している。
小国梅助:小国彦十郎忠直の嫡男。
袰綿雪丸:袰綿兵庫助の次男。
毒沢彦次郎丸:転生者。牧場をやりたいと言っていたが今のところ無視されている。
〈下女〉
紗綾:雪の付き人。元は稗貫に攻め滅ぼされた高橋氏の生き残り。運良く乱暴はされず篠屋(葛屋)に買い取られ阿曽沼にきた。暫く収容所に入れられていたが吹っ切れたのか、なぜか雪が孫四郎になにかするたびに密かに身悶えている。田代三喜が言うにはショックを隠すための防衛反応(意訳)との見立で、たぶん転生者ではない……はず。
〈諜報部:今作では保安部〉
左近(沼野保安頭左近):元山伏。極楽寺の住職に拾われ、しごかれた経緯からあまり極楽寺には近寄りたくない。それ以外は優秀な諜報部員。
桜花:斯波孫三郎に送り込んだ保安局員。くノ一に見えるほど綺麗な顔だが男。遠野の里に帰ってきて酒宴後に川に転落した。ちなみに桃花という双子の弟を登場させる案もあった。
〈商人グループ〉
葛屋留五郎:もと、京の商人。葛屋の旦那で通っている。斯波にも「篠屋」の名で入り込んでいる。堺の豪商能登屋とは昔馴染み。
〈蝦夷から来た子供たち〉
スチブン、ワトウ、キユニ:得守が連れ帰った蝦夷の子三人衆。遠野学校に通っているおかげで文字の読み書きが出来るようになってきた。作法の授業を辛く感じている。
〈公家グループ〉
大宮時元:小槻氏の地下人。太政官弁官局の家系。義父の長興の代に官文庫が応仁の乱で焼けて以降、壬生家に押されて衰退。出雲国人佐波元連の子。史実では息子の伊治が大内に下向し大寧寺の変で殺され、断絶する。
拙作では遠野に下向し小菊に教えながら九章算術など算術書の翻訳を行った。その他漢文を和文に翻訳したり、武将の子供らに漢語を教えたりしていたが、現在は遠野学校の校長になっている。
大宮春子:大宮時元の正室。肉に負けて遠野まで下向してきた。当初は思った以上の田舎で少なからず絶望していたが、日に日に街ができていく様を楽しんでいる。
遠野学校では作法と裁縫を厳しく教えている。
〈敵方〉
斯波孫三郞:転生者。史実では斯波詮高にあたる人。命からがら京から帰ってきたが、主人公の謀略により高水寺斯波家の家督を巡って母親や弟と争いになった。
斯波千春:孫三郞の母親。架空人物。孫三郞が帰ってきたことで嬉しい反面、家督争いに発展してしまったことを少なからず哀しんでいる。
斯波熊千代:史実では雫石詮貞にあたる。数え六歳。
〈人間以外〉
女神:主人公を連れてきた。主人公が上役の神からなぜか気に入られているのに疑問はあるが職務に忠実。今年は約束通り阿曽沼領を豊作にした。雪の作ったビールのお供えに満足している。
〈産品〉
水飴:麦芽水飴。ビール製産時の大麦麦芽を利用して作った物。大麦を使用するのでやはり高級品。
ビール:今回は運良くうまくいったが女神が少し手を加えたのは主人公にも内緒。ここから酵母を選別し安定した醸造を行っていくことになる。
ワイン:今回は赤ワイン。ワインを作るのは簡単だそうですが皆さんは実験しないでください。
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