38℃

解散

304号室で家主が帰ってくるのをまつ。

自分の荷物を片付けて段ボールにぐちゃぐちゃに入れる。数日後のめんどくささを思う。家に届いた荷物を開ける時に漂う空気は多分絶望と嘘みたいな白々しさ。

ものがあっちからこっちに移動しただけなのにね。ここは私たちの居場所じゃありませんだなんていう顔して多分荷物が届く。ご機嫌をとってあげなきゃなぁ。私だってご機嫌をとって欲しいのにね。

恋人が帰ってきた時に思うのは、この人のこと好きじゃなかったんだなっていうこと。大好きだけど好きじゃなかったんだなって。

カクヨムを最近始めて、恋人との別れを今日経験して、よおし書いたら！って意気込んだのはいいけど、書こうと思うとさして書きたいことも、気持ちもあまりなかったんだなって気づいた。ごめんなさい。

只、環境が変わるのと、人との関係が変わるのはとてつもなく寂しいね。

今まで付き合った人みんなと付き合っていたかったし、みんなと結婚したかった。

みんなを愛していたかったし、みんなから愛されていたかった。なんでみんな遠くにいってしまうんだろうね。みんなそばにいてくれたらよかったのに。

思いが通じ合ってるなんて嘘だよね

通じ合ってるふりをしているだけだよね。

みんな愛されたいから嘘吐くんだよね。

「大好きだよ」「愛してるよ」「俺が守るよ」「あなたしかいないよ」「一緒に歩いて行こうね」「全部教えてね」「いなくなったら死んじゃうよ」

愛の言葉って口が油みたいになって、するする出てくる気持ちいい。言えば言うほど嘘っぽくて無機質になっていくのは人間じゃないみたいな感覚になるね。

今まで付き合ってきた人にありがとう。

私は今もまだ自分が一番大好きです。あなたたちよりも何よりもまだ、自分が一番大好きです。ごめんなさい。でも時々思い出して可愛かったなぁって時々私で抜いてください。それで今の彼女に少し罪悪感を覚えてください。私もそうします。

おやすみなさい。