12


俺たちは深夜のファミレスにいた。


人はまばらに点在し

やむなしに入ったとしか思えない顔をしている

ここら辺だと遅くまでやってる店はここぐらいしかなかった


あとは知らない


「さあ何を食べますかねぇ。やっぱりハンバーグ、いやナポリタンもいいですね。」


楽しそうにメニューを見る天使を俺はぼーっと眺めていた。

「凸凹さん?選ばなくていいんですか?」

「今から選ぶよ」


こうやって何も考えずに天使と過ごすのは俺にとって至福だった


学生の頃みたいに将来に不安一つ覚えず、どこまでもこの瞬間を楽しんでいたい


ずっとここにいたい


「なんかずっとここにいたいって顔してますね。」

「げ」

「図星ですか?まあここにいる時くらいは何も考えずに過ごしてもバチは当たらないと思いますけど。」

「当たりそうでこわい」

「当たりませんって。」

「でもいつかは当たるよ、生きてる限りは、

必ずどこかで苦しいバチが当たる」

「生きてる限りですかあ、人間ってそんなに苦しいもんなんですか。」

「天使には分からないかもなあ」

分かるかよ、他人の気持ちなんて

「いやあこれでも分かろうとしてるんですよ。」

「俺もお前の考えてることは分からないからお互い様か」

分かろうとしてないくせに

「天使になったら分かるのかなあ」




だったらなればいい

"命"がない苦しみを味わってくれよ

私だけが苦しむなんて不平等だ


「なれる方法があるって言ったら驚きますか?」


「まじで?」


思わず口がにやけた


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自殺支援団体 戦士 @kosodoroyaziuma

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