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なんだか最近急に寒くなった感じがする

ちょっと前だと、ワイシャツでも全然よかったのに


俺は駅のホームで電車を待っていた


10月の半ば

冷え込む平日の朝

電車待つ人々の服装も少しづつ変わっていく

皆、様々な方法で寒さをしのいでいる

人の分だけその人なりの人生を歩んでその人なりに楽しんで、苦しんで泣いて笑っているんだろう

多少の差異はあるかもしれないが、目の前にいる無数の人間すべてが生にしがみついている


しがみつけないのは俺だけかもしれない。

俺だけがこの場で現実から逃げようとしているのかもしれない。


なんで生きているんだろう

その問いに明確な答えは存在しない


そもそも世の中に問いも答えも存在しない

人がいつのまにかに定型づけただけだ

なのに答えが出せなくて苦しむのが人間だ


苦しまないために人は放棄する、見ないようにする

どれだけ苦しいものがあってもその部分だけ隠せばいい

見えないのは存在しないのと一緒だ

たとえ隠しても、ほかに先が見える部分があるだろうから

それを見据えてればいい


俺にはそれがなかった。

前も後ろも暗闇だった

ただ近くに暗闇よりもさらに暗い穴があった。

暗い時にしか見えない穴

穴に入ったらもう戻れないだろう

俺はひたすらに穴を見つめていた


けど最近は少し明るくなってきた

今はそこにすがるしかない

すがった先がどうなるかわからないけど

暗いところは怖くて歩けない


今日は食事に誘われている

そのために生きている



それ以外には興味がない

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