自殺支援団体

10

最近仕事がうまくいかない。

何をやっても失敗ばかりで

良かれと思ってやったことは全て逆効果になってしまう。

あの時もそうだ、アイツとラーメンを食べに行った次の日、会社の上司に大目玉を食らった。

もう辞めたい。

辞めてどこか遠いところへ行ってしまいたい。

どうせできないけど。

逃げれないことは知っている。

逃げようとしてないことも

そういう奴なのだ。

これしかない。

これしか出来ないんだ。

死ぬまで

・・・

自覚したらなんだか楽になった。

先のことなんて考えてもしょうがない。

今この一瞬だけを見て生きていこう。

どうせ他の連中もそうだ。

先のことを考えているなら、

とっとと人生に絶望し、とっとと命を絶って、自殺支援団体もがっぽり丸儲けのはずなのだ。

みんな先のことも考えずに適当に生きて、適当に死んでゆく。

そう思うと命はそんなに重いのかと疑った。

あんなものを大事にせよと人は口を揃えて言いやがる。

お前らこそ大事にしてないくせに。

今に始まったことではないのは重々承知だがイライラしてきた。

ハァ…

このイライラを抑えるために何か美味しいものでも食べにいこう。

そうだ、アイツを食事に誘おう。

前のように失敗はしない。

今回はきっと上手くいく。

気合いを入れ直して私は翼を大きく羽ばたかせた。

いつ死んでくれるかなあ、アイツ。