一人目 ギター

 今の時間、待ったりとお昼時間を学校の屋上で友達と味わっていた。

 

 「この学校ってほんと部活が多いよなぁ~」


 友達の博人ひろとの呟きから会話がスタートした。


 「だね。今日一日が部活紹介ってなかなかないんじゃあないのかな?」

 「僕もそこは思った! 湊は?」

 「同じく」


 今日一日が部活紹介となっていた。崎森碧山校では部活が盛んで午前中が運動部。午後から文化部と別れて説明が行われるみたいだ。

 俺的にはあまり運動部には興味がなかった。別に運動音痴ではないから。運動を消して悪くないから、勘違いしないように。

 午後の文化部に興味があった。


 なぜなら軽音部がこの学校にはあるから俺的には、軽音部がどれだけすごいのかが知りたいだけだ。

 演奏を聴いて引かれるものがあれば、入部するかもしれないけど、なければ入部しないと前もって心の中で決めていた。


 「二人はもう、どこには入れたいとか決めているのか?」

 「全然」

 「俺は見てから」

 「博人はサッカーだろ」

 「正解。湊は見てからで、裕也ゆうやは全然かぁ~。二人が興味がある部活があるといいなぁ~」

 「そうだなぁ~」


 もう、サッカー部と決めているのか早いなぁ~。

 もうサッカー部に決めているのが佐原さえはら博人。中学からの友達でスポーツ万能の爽やかイケメンに近い存在だ。中学で結構、モテテいた記憶があったから爽やかイケメンと伝えておこう。負けず嫌いの性格。


 もう一人が神原かんばら裕也。裕也とは中学三年の二学期で知り合って友達になった。裕也は隣街のさらに隣街に住んでいたらしく、中学三年にこっちに引っ越しをしてきて中学で知り合い友達に。友達思いの優しい奴だ。


 「そー言えばさぁ~。俺たちのクラスって可愛い子、多いよなぁ~」

 「「……」」

 「二人で無反応って酷くない?」

 「あっ、ごめん。考え事していた」

 「スルーした。まだ二日目しか学校生活を送っていないのにもう、その話って早いなぁ~って思った」

 「同じく」

 「……分かったよ。変な呟きをしました。あっ、そろそろ戻るかぁ」

 「早いなぁ~もう時間になるんだなぁ」

 「また体育館に行かないといけないから、教室に戻って体育館に行こう。遅刻したらヤバイし」

 「そうだなぁ~。行こうぜ、湊、裕也」


 俺達は名残惜なごりおしい屋上から午後の授業の準備に教室に戻った。授業といっても部活紹介で体育館に向かうだけだけど。


 でも、ちょっとは楽しみにしているんだ。ここの軽音部がどれぐらいの腕前なのかを。






 放課後。俺は学校が終わって一度、家に帰ってから自分のギターを持って楽器屋『ミュージック』に向かった。

 ミュージックに着くとそのまま、二階のカウンターに向かった。


 

 

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カナデルキズナ  神崎 あやめ @Ayme

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