鏡の中の……魔術師

もか花チャンネル

第1話

 あるところに、紅月菜音あかつきなおんちゃんと、紅月凛亜あかつきりんあちゃんがいました。


 夏休みのある日……。

「菜音〜? いる〜?」

 と、凛亜が部屋中をさがしています。すると、

「何? 今トイレ行ってたんだけど〜? フアァァァ(あくび)」

 と、ねむそうに口を開きました。

「お出かけしよ〜? ひますぎ〜」

 と、言うと菜音は、

「仕方ないな〜! でもどこへ行くの?」

「お散歩!」

 と菜音が凛亜に聞くと、即答で答えられ、ほ〜っとする菜音。



 そして着がえに行き全身鏡を見て部屋を出ようとすると、

「助けて!! お願い!」

 と、どこかから声が聞こえ二人が振り向くとロングヘアの女性がいました。二人はびっくりしていました。そして二人が目を合わせると、

「あなたは誰?」

 と二人は言うと、その女性はていねいに、

「私くしは、鏡の世界——[フィ・ノーウェイ]という王国の女王なのです。でも[悪魔バーダヅ]という、悪魔が王国に来て村の人達がさらわれてしまったんです。私は兵士に守られ私の部屋に戻った時、鏡にすい込まれたんです。そしてここにあらわれたんです。お願いです! 助けてください! それと私くしの名前はキララ・サヌエルという名前です。キララと呼んでください」

 と、キララさんに言われ目を合わせる菜音と凛亜。そして二人が出した判断は、

「わ、わかった……! 力になれるなら、頑張りたいです!」

 と、菜音と凛亜は言いました。するとキララは、涙を流してうれしそうに、

「あり……がとう……ございます……! 本当に……ありがとう……!」

 と、泣きながら言われた。二人は立ち上がり、冒険用具や冒険服を身にまとい、キララに二人は言った。

「じゃあ行きましょう! 急がないと! 村の人達があぶない! ね?」

 とニコニコして二人は言いました。

 するとキララは、

「では、鏡に立ってください」

 と言われ、鏡の前に立つ二人。すると鏡が光ってすい込まれていった。二人が目を開けると、そこには、ぐちゃぐちゃになってしまっている王国があった。それを見たキララは倒れていた。

「だ、大丈夫ですか? キララさん? キララさん?」

 と二人が呼びかけると、

「あ……ごめんなさい……。こんなになってしまっていてびっくりして……」

 と、キララはふるえた声で言った。

「私達がきっと助けます!」

 と、その時!

「ヒュシューッー!」

 と、音がし、見るとそこには、キララさんが襲われていた——。

「キララさん!」

 と助けようとしていました。するとそのキララをおそっている男が、

「やっと……やっと見つけた最後の一人……! この世界は私の物だ〜」

「ど、どういうこと?」

 と聞くと、

「ハハハハハッ!」

 と笑い、そして、

「この王国の人は全員特種な魔法でな〜。この全員の力をかりて、この世界は私の物になるんだ! つまり! そういうことだ。で、あと、こいつを持っていけばこの世界は!」

 というとすぐ、「サッ!」とキララとその男は消えた。



 それからあじとを見つけた二人——。

「キララさんや、他の村の人をかえせ!」

 と二人が言うと、

「いやだね! この国は私の物となる」

 というと急に空の色が黒にそまりました。二人は、おどろいていました。



 そしてその男がおそいかかり、二人でなんとかやっつけました。それからキララさんや他の村の人を助け、みんなは意識が戻り、キララは、

「本当にありがとうございました。これからこの王国はたて直す予定です。この国がまたきれいな王国になったらまたあなたたちの国へ行きます! いいでしょうか?」

 と聞かれ、二人は、

「はい! ぜひ!」

 と言われにっこりして二人はいいました。

 そして菜音と凛亜が帰ろうとするとき、

「あ! 待ってくださります? あの、あなたの……お名前は?」

 と、聞かれ、二人は大きな声で

「私の名前は菜音です!」

「私の名前は凛亜です!」

 と、いい二人はさいごに!

「またいつか! さようなら! お元気で!」

 といい、鏡の中に消えていきました!



 十年後……。

 二人は二十二歳になり、新しく完成した王国へ行きました。


 おしまい!

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