幼なじみの下着!? 遊びに付き合ってよ。




「す、っごいよ。周りの建物も結界ごと全部消えた。外壁も消えて、街の中から森が見えるよ」


 夜だから森は見えないがソフィアが口にした現実は俺にハッキリと突きつけられる。結界内だった建物は全てなくなり、円型にくりにかれた外壁。沢山散らばっている白骨死体。結界から外に被害がないことが救いだった。でも俺がこれをやったんだと、頭を過ぎるのは弁償とかいう話じゃなく、「人から殺される」というその一文のみ。俺が持っている聖剣を、修学旅行先で買ったお土産の聖剣のネックレスのように小さくするイメージで! するとあっという間に聖剣が手の平サイズまで小さくなった。お土産のネックレスをイメージしたからか、聖剣からチェーンが生え、鞘も聖剣から分裂するように別れた。そう言えばお土産の聖剣どこいったんだろう。そんなことはいいと首を振り、聖剣を鞘にしまい、聖剣が付いたチェーンを首をかける。チェーンをかけた瞬間、全身から湧きたったオーラが消えた。


 急に建物が消えたことによって、結界の外の人がどうしたって中央にいる俺たちに視線が集まる。まぁ、視線が集まるは被害妄想だが、暗くて中心にいる俺たちには気づいてないだろう。ただコッチからは結界の外にいた人たちの動きが魔道具の光で簡単にわかる。

 ソフィアからアイラを預かり、お姫様抱っこしながらソフィアと一緒にその場から逃げた。途中途中見えないからか、ガツガツと白い骨を踏んずける。でも骨は脆く、俺たちの行く手を阻むほどの効果はなかった。





 貴族街の門はもう夜も遅いし通ることは出来ない。

 ソフィアの紹介で宿に泊まれた。ソフィアはギルドのマスターだからか、店主はソフィアを見た瞬間から頭を下げ、そのまま「階段を上がって、奥の部屋を使ってくだい。24時間わたくしは起きてますのでなんなりとお申し付け下さい」と、言ってついに頭を上げることは無かった。宿もギルドの系列らしく、大袈裟だよねとソフィアは言っていたが、こんな下界のちょっと良い宿にまで顔が知られているのは想定外だった。ソフィアは俺が考えているよりも偉いんじゃないか? 待てよ、こんな美少女がトップになったとしたら顔ぐらいは気になるかと自分で納得する。


 店主に言われた部屋は廊下の先にある部屋だと分かった。その三人部屋で一番手前にアイラは寝かせると鎧を脱がせていく。鎧を着て寝ると、身体が痛くなる。限界を突破してたアイラは身体が痛くなるでは済まないかもしれない。

 軽鎧は服と魔法でくっつけているのか外れなかった。俺は心を鬼にしてそのまま服を脱がす。水色の下着が可愛らしい。お腹の鎖骨が見えてエロいと感じるのは男だからだろうか。アイラは聖騎士団に預けようと思ったが、もしもアイラを殺そうとした奴が聖騎士団に居たらと思うと、こんな弱った状態のアイラを任せられない。俺も疲れたとアイラのベットに入った。そしてソフィアも俺たちのベットに入ってきた。三人ベットに空きのベットが二つ。俺は二人の体温を感じて眠りについた。





 日差しと共に目を開けると、遅刻だ! と布団を剥いで起き上がる。テントじゃない? 宿に泊まったんだ。宿に泊まった事と昨日あったことを思いだし、ベットに寝転がって二度寝することにした。そして柔らかい感触が右手を包む込む。右手を見てみると右手の下には水色の布があって、そこからふにふにと柔らかい感触がきているようだ。


「おい、なんで私と寝ているんだ」

「危険人物が聖騎士団にいるかも知れないからアイラを預けられないと思って」

「声をかけられても胸を触ることをやめない、危険人物なら目の前にいるが。私は何故ライヤと寝ているんだと聞いているんだ」

「僕もいるよ!」


 その感触を思う存分堪能しているとアイラが声が聞こえて、俺は弁解する。だが弁解じゃダメそうでアイラが追撃してきた。ふにふにとする魔力からは男は逃げられないのだ。と心の中で言うとソフィアが自分もいると主張してきた。


 アイラは「ソフィアもか」と残念そうな顔をして、俺の右手を胸から払い、ベットからすぐさま出て、机に置いた防具を着出した。俺が「リーパーは何体倒したんだ」と聞いたらわからんと言われ、「五十体までは余裕があったから思えているが」とボソリと零した。俺は七体のリーパーを全体魔法で倒したが俺だが、アイラも七体程度なら全体魔法で消滅されたような気がする。しかも俺よりも上手く、聖騎士だから制限もあるだろうし、俺のように街ごと破壊は許されてないと思う。アイラは強いと思った俺でした。

 そこからは流れるように下のスカートのような防具をと上の防具を着た。そして部屋を出る時に顔を見らずに「ありがとう」と言って去った。動けるようになったらもう心配はいらないだろう。





「ライヤ仕事なくなっちゃったね。今から僕の遊びに付き合ってよ」


 ソフィアがニコニコ笑顔で口を開く。それもいいかもなと俺は再度眠りについた。







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