一切の容赦をしない。その何と素晴らしいことか。

 キマイラものの作品は数多あるが、その大半が人間に対し手心を加えるもの。それこそ違和感を覚えるようなものが転がっている。
 しかし本作では人間に容赦しない。うっかり逃がしてしまう事はあるが、主にたてつく者は皆殺しだ。その残虐性、外道と言うに相応しい振る舞いの何て清々しい事か。キマイラものとしての要所要所を掴んだ素晴らしい作品です。