第8話 サプライズ?

世間は、GWに突入した。

とは言え、まだ初日。

だが、翔吾は朝から元気いっぱいだった。


コンコン


「京子、おはよう!起きて準備しろ、出掛けるぞ」


翔吾は、京子の部屋に入り布団を剥ぎ取る。

そして、京子は顔を真っ赤にして飛び起きた。


「い、いきなり何よ!乙女の寝室に入っていきなり布団はがないでよっ!!デリカシー無さすぎる」


「すまんすまん、ちょっと昨日も夜遅かったから出掛けようって伝え忘れたからサプライズ?」


「〜〜〜ッ!着替えるから出て行って!」


京子は、翔吾に向かって枕を投げ付けるがそれを扉を閉め、ガードするのであった。


「朝飯、作っとくから準備したら降りて来いよ。あと、メット被るから髪はある程度にしといて」


そう告げると翔吾は、階段を降りていくのであった。

それから数十分後、京子は着替え終わりリビングに降りた。

そして、京子が降りて来るのに合わせるように朝食を並べられた。

何日ぶりかに2人揃っての朝食をとる。


「「いただきます」」


2人は黙々と朝食をとり、京子は気不味い空気に沈黙する。


「ね、ねぇ、翔吾、今日はどこに出掛けるの?」


恐る恐る京子は尋ねる。翔吾は、トーストを咥えたまま目をパチクリさせる。

トーストを咀嚼して飲み込んでから答えた。


「えっと、新しいバイクを納車してそのままドライブに洒落込もうかと」


京子は、眉を寄せ疑問をぶつけた。


「新しいバイク?ねえ、それどう言う事!?いつの間に新しいバイク買ったの!?それにそのお金はどこから来たわけ!?」


京子は、当然の疑問を翔吾にぶつけた。

翔吾は、ビクッとして背中に伝わる冷たい感触を感じた。


「えっとぉ〜、それは〜、そう!最近、バイトしててそれで昔から貯めた小遣いを頭金に買ったんだ」


「はい、ダウト。あんた貯金なんてないでしょ?それにバイトって何?何のバイトしてたの?やましいことがないなら言えるよね?」


段々、ヒートアップしてくる京子にケロッとした顔で翔吾は答える。


「あ、バイトは、ある人たちの秘書的なもの。これ以上は規約で言えないけど安心安全で父さんも知ってる。むしろ、父さんから頼まれたやつだから」


「本当に?本当に後ろめたいことないの?」


「ないよ」


怪訝そうに追求する京子だが、翔吾はバッサリと言い切る。


「ま、取り敢えず、飯食ったら出掛けよう」


翔吾は、そう言って残りの朝食を食べるのであった。

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男子高校生は青春がしたい!〜ただし、自由過ぎる性格により恋愛は困難である〜 八浪 凛 @Speed8273

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