ベストセレクション① 1~33


君といた あの夏の日の 空色が

涙となって 頬を撫で行く



「ごめんよ」と 独り言ち持つ 生卵

ぱきりと割れて どろりとこぼる



19

髪を切り 「どうかな」と言う きみを見て

ふと思い出す 初恋のひと



25

もし君が 死んだら僕は その骨を

盗んでちょっと かじってみたい



30

白南風しらはえは 不快に濡れた 人肌の

熱を盗んで 夏を手招く

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ふと脳に浮かんだことを 拙くも精一杯に短歌につづる カネヨシ @kaneyoshi_book

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