※ネタばれあるから注意してね!
百合でSFで相方が主人公に「追ってきていらっしゃい」と言わんばかりに姿を消すのは日本SFの金字塔にして現在の日本SF界に呪いをかけていった傑作『ハーモニー』を連想させる。そしてこの作品はきっと、おそらくは『作者がそうあってほしかった』ハーモニーではないかという気にさせる。
この作品がずるいのはカノンがなぜ〇んだのかとかその後クオンがどうしたのかの展開を読者に丸投げしてしまったことである。多分作者は用意はしてたのだろう。しかしあえて正解を我々に託した。この『遊び』の部分こそがこの作品に何とも言えない余韻を与えてくれる。
さんざっぱら『ハーモニー』を連呼してるのでこの本を読んでないからでないと面白くないのか、というとそうではない。むしろ読んだことのない人にこそ読んでもらいたい。そしてそのあと『ハーモニー』を読んで(あるいはアニメ見て)こっちに文句をたらふく言おう!(こらこら