癒し彼氏の思いとは裏腹に…

水天使かくと

癒し彼氏の思いとは裏腹に…


俺は仕事を終え帰宅を急いでいる。


家では大好きな可愛い彼女が夕食を作ってまっていてくれてるはず!


俺たちはつき合って3年目…5歳年下の彼女と去年の今頃に同棲を始めた…。

世間一般では3年もたてば…まぁいろいろあるときくが俺は彼女にぞっこんなのだ!


空腹で非常に疲れているのだか、彼女のことを思うと胸がおどり仕事でのしんどさも一気にふっとんでしまう!


ただ…1つ心配なこと…


それは…彼女が悩みがあるとき陰でこっそり1人で泣いていることだ…。


俺に言うようにいっているのだが彼女の俺に心配かけたくないというプライドなのか…


そこは彼氏なんだからもうちょい頼ってほしいと思う…。


俺にその器がないのか…とちょっと不安にはなるが…。




「ただいまー!」


おっ、いいにおい!今夜はカレーか!


洗面所で手洗いを済ませたあと彼女のいるキッチンへむかった。


「おかえり!」


俺は後ろからそっと抱きついた…。


「何作ってくれてんの?」


「においでわかるでしょ。」


「またつれないこといって…カレーおいしそ!」


彼女は俗にいうツンデレタイプなのだと思う…。


「最近、冷たいんじゃない?あれ?お前、目…赤いぞ…どうした?」


前に1人でこっそり泣いているのをみつけてからは彼女のことは余計に気を配ることにしている。



「まさか…また1人で泣いてたんじゃないだろうな!」



俺は彼女を振り向かせると…彼女は…


「わかっちゃった?」


と上目遣いで見つめてくる!


俺はドキッ!とした。


「火とめてちょっとこっちこい!」


といって彼女の手をとりソファーに彼女をすわらせた…。


そして俺は彼女の前で両膝をつき彼女に語りかけた…。



「で?どうしたんだ?また仕事で何かあったのか?」


「目の前でみつめられると恥ずかしい…」


彼女のこういうところも可愛いと思う!


「じゃあなおさら…俺の目をみて!」


俺は少し笑みをうかべて彼女を見つめた…。


きっとかなり泣きはらしたんだな…



「目真っ赤にして…どんだけ泣いたんだか…もう…しゃーねぇーなぁ…他はうまく隠せても…俺をうつすその瞳だけは隠せないもんな…。」



彼女はため息をついて…


「だから目を合わせないようにしてたのにな…。もう!なんでもわかっちゃうんだね…隠せないの…困る!」



「当たり前だろ!俺はいつもお前だけしかみてねぇからだよ…。」


そうだよ…俺はお前が大好きなんだからな!と心の中ではこんなことを同時におもっていた。


「だから…話して…。」



彼女が少し躊躇したが今日の泣いた理由を話し出した…。



「うん…うん…そか…プレゼンだめだったのか…ずっと頑張ってきたのにな…。それに昨日も徹夜してたろ?」




「なんで知ってるの?バレないように寝たの確認して仕事始めたのに…。」


と彼女は驚いている!


「だから…お前しか見てねぇってさっきもいったろ!お前のことは全部知ってんだよ!」


彼女の顔が少しほころんだのを感じた…。



「あんなに頑張ってたのに…残念だったな。辛かったな…泣きたくなったとき…そばにいてやれなくて…ごめんな…。」



「本当は四六時中一緒にいたい…キスして抱きしめたい…お前で癒されたい…そんなことばっか考えてる…。」


彼女は少し笑いながら


「すけべ!」


「エッチ!のほうがいいけどな…こんなん聞いたら…ひくだろ…?」


「うん!」


「いやいや…即答すぎるだろ…。」


「まぁ…いいや…男は好きな子が目の前にいたらそう思うもんなんです!」


そういいながら俺は彼女の頭をそっとなでてやる。



これが今の俺の正直な気持ち…。



「だから…ちょっと抱きしめさせて…今は純粋にお前を癒したい…いや…俺も癒されたいのかな…だから…いい?」


彼女はゆっくりうなずく。


俺は彼女を強く抱きしめた…。



「大丈夫だ!元気だせ!お前の頑張りはいつか誰かにわかってもらえる!たとえ誰にも認められなくても…俺だけは…認めてやる…いいな…。」



彼女がくすくす笑っている…。



「なーにわらってんの…これ…笑うとこじゃないんだけど…?」


「真面目すぎる!昔の青春映画みたい!」


はぁ…俺のこの純粋な励ましが届かないとはね…。


それにただ抱きしめたら俺の理性がふっとぶんだよ!



「当たり前だろ!真面目なセリフでも言っとかないとお前をこのまま押し倒しちゃいそうだからな!」


笑ってた彼女の顔がほんのりピンク色になっていくのがわかった…。



「てゆうか…俺…もう限界!電池切れ!」


「えっ!ちょっ…」


彼女をソファーに押し倒す!



「なに?」


「いったろ…電池切れだって…だからまず…お前で充電させて…。」


「だめ…ご飯用意しなきゃ…。」


「それはあとでいい…それよかお前…せっけんのいいにおい…。」



泣いた顔を隠すのに先に風呂に入ったらしい。



「ごめん…。」



「なんであやまんの?これでお前が断る口実も…なくなったってことだよな…。」



彼女が顔を真っ赤にして…


「もう…またそんなことを…こんな時だけ強引なんだから…。」


「さっき…笑ったお仕置きだ!今日は頼まれても優しくはしてやれないよ…。」



俺は彼女に優しく…そして少し強く唇を重ねた…


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