主人公はある能力により、奇異の目を向けられることを極端に恐れる高校生。故に普通を演じ、平静を装う。そんな彼の前に現れた転校生の少女とは――。
物心がついた頃、誰しもが抱く葛藤。人と違うのが怖い。対照的に、同じであることが不自由を覚える。その結果、異質さを隠して普通を演じるか、或いは異質を演じて普通を否定するか。
そんな双方を繰り返して時間が経ち、傀儡の糸に絡まった姿こそ、大人という生き物なのである。そう感じずにいられない。
そんな在り方を繰り返す生き物であるからこそ、この話は読む人にとって異なる感想を抱くことになるでしょう。
ならばこの話を読んだあなた、あなたは今、どう振る舞いどう感じていますか?