おっぱい戦争開幕

第35話 おっぱいが空から降ってきました

 「暇だなぁ…」


 太陽がさんさんと照りつける昼。


 リューゲン島の【ポセイドン浜】でオレはひとりごちる。


 周囲では島の住民がいつものように労働に勤しんでいた。


 「えっほ!えっほ!えっほ!」


 たくましい雄っぱいをした男たちは収穫したばかりの珊瑚を陸揚げしている。


 【リューゲン漁場】に魚を釣りに行った男たちもいるが、帰還は午後だろう。


 「あれ、あんたまた胸大きくなったんじゃないの?」


 「きゃっ…もう、勝手に触らないでよ」


 「あははは!ごめんごめん!」


 豊満なおっぱいをした海女たちは、浅瀬で獲った魚や貝を両手に握りしめ、各々の家に戻っていくようだ。


 その量からして今日は豊漁のようだ。  


 リューゲン島は何の異常もなく、平和に時が進んでいる。







 「あんっ♡アメリー飛んじゃいます…♡」

 

 というわけで、今日は砂浜でアメリーの【潜乳工作員】を堪能することにする。


 下半身にはいつもの黒いスカートだが、上半身には何も着ていない。


 背後から彼女の小さな乳房を探し当て、縁の方を指で軽く押す。 

 

 つぷん…


 ケムニッツで別れた頃より少し柔らかくなった。


 しっとりと汗をかいていて、指に吸い付いてくる。


 日頃から大きくするための訓練に励んでいると言うし、今後に期待できそうだ。


 「いやん♡先輩の触り方…えっちぃ…♡」


 敏感なところを触るたびにびくっ!と体が震えるのも可愛い。


 「たまにはこういうおっぱいもいいでしょ、先輩♡」


 そのまま優しく触っていると、ピンク色の突起がツン…と立ち上がり始めるのを感じた。


 あえてそのままにしておく。


 「あれー♡先輩、優しく触るだけで良いんですかぁ♡」


 体をくねらせながらアメリーがオレを挑発しはじめた。


 腰を突き出し、あえて艶っぽい吐息をオレに浴びせる。


 「それじゃアメリーを気持ちよく…きゃああああああっ!」


 そのタイミングで突起をクリクリとまさぐりはじめた。


 油断していたのだろう、いつもの芝居がかったような声ではなく、年頃の少女のような声に戻る。


 「だめっ。そんな擦られちゃいやっ。アメリー、壊れちゃう…!」


 「優しく触るのは物足りないと聞いて」


 「うううっ…そうですけど…もっと優しく…ひうううううんっ!」


 ぷにゅん…


 中心部に強く指を埋めると、さらに甲高い声をあげた。


 「先輩の鬼!悪魔!意地悪!」


 「嫌ならやめるぞ」


 「いやっ…やめないで。先輩がアメリーを可愛がってくれないと嫌なの…」


 すっかりしおらしくなったアメリーを見て、昔のことを少し思い出した。


  


 孤児として彷徨っていたアメリーを保護した日の夜、オレは彼女に闇討ちされそうになったのだ。


 懐に金の弓を隠し持っていた。


 ーはなせ!

 ーそれは北方に住むヌイア一族が代々受け継いできたとされる伝説の武器【神弓】ではないか。どこでそれを?

 ーおまえには、かんけいない…

 

 幼い金髪無乳少女は黙っていたが、なんとなく事情はわかった。


 ザールラント王家とヌイア一族は折り合いが悪く、約100年の間争ってきた歴史を持つ。


 最近は和解して表向き平和が続いているが、ヌイア一族全員が心服するはずもなく、緊張状態が続いてる。


 さしずめ、アメリーはヌイア一族の過激派から訓練を受けた暗殺者といったところか。


 ーら、らんぼうするのか…?

 ーそんなことはしないさ。

 

 オレにそんな趣味はない。




 ーどうせならもっと【神弓】を鍛えろ。オレをいつか倒せるようになるまで。


 そこから数年間彼女との縁が続いている。


 訓練には毎日付き合ったし、生死を共にする経験もあった。


 それらの体験を経て、いつの間にかオレを倒すつもりは無くなったようだ。


 その代わりー、




 「先輩…もっとぉ…♡」


 オレの嫁になりたいらしい。


 どうすっかな…


 「あっ♡いやっ♡先輩♡もうダメ♡クリクリ激しすぎ♡」


 まあ、しばらくは答えを出さないでおこう。

 

 オレまだ童貞捨てられないし。



 

 「いっ…〜〜〜〜〜〜〜♡漏れちゃう〜〜〜〜♡」


 しばらくは常夏の島でハーレムを楽しんでも良いだろう。


 


 なんだかんだ、オレもアバンチュールエロ親父の血を引いている。


 

 ****



 「ユルゲン、なにをしているのですか?」


 「手紙を書いてるんだエミーリア」


 「手紙…?ユルゲンなにそれー?」


 「文字で情報や想いを伝えることですよクラーラさん♡」

 



 その夜。


 オレはとある人物に向けて手紙を書いていた。


 ケムニッツに残留している義姉のリンダ・ドナートにだ。


 手紙を出すと言って全然出してなかったし、そろそろ怒られてしまう。


 とりあえず無事を伝えるだけでもやっておこう。




 バリバリバリバリッ!


 その時である。


 家の天井から異音が響いた。


 天井を見上げると、中心に大穴が開いており、何かが空か降ってくるのが見える。




 「お、おとうとくううううううううううん!?」


 そしてー、



 どしーん!


 強烈なおっぱいが顔に叩きつけられる。


 もはやこれはおっぱいではない。


 強烈な2つの山脈だ。


 このおっぱいを持つものはザールラントでは一人しかいない。




 すなわち、義姉のリンダ・ドナートである。


 

 




 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る