第26話 潜むおっぱい
【タイリクヒアリ】の脅威も去り、リューゲン島周辺はとりあえず安全になった。
数日も経つと、海の雄っぱいたちがオレが期待した通りの成果を挙げていく。
【リューゲン漁場】に行けなくて暇してたはずの漁師たちが、網にお宝をたんまり引っかけて海から戻ってくるようになったのだ。
「これが例の宝石サンゴってのかおっぱい皇子。とりあえずでっけえのが取れたけどよ」
「こんなものが本当に金になるのか…?」
「でも、確かにぴかぴか光って綺麗だな~~~」
オレが取り方を指南した宝石サンゴだ。
さすがは海に生きる漁師、多少獲物は違えどコツをつかめばなんてことは無いらしい。
形や大さは様々だが、リューゲン島の常夏の太陽に照らされ、まるで本物の宝石のように光り輝いているのは共通している。
リューゲン島の新たな産業、サンゴ漁は滑り出しを見せていた。
「もちろんだ雄っぱいども!今日はトリーアの商人に鑑定してもらう手はずとなってる。金額を聞いて驚くなよ?」
「「「楽しみにしてるぜおっぱい皇子!」」」
「ユルゲン!トリーアからの船が来たようです。あなたも仕事が早いですね」
「優秀な乳母メイドがいてくれるおかげさ。出迎えの準備をしておいてくれクラーラ!」
「分かった!【ポセイドン浜】に直接誘導するね!」
サンゴはそのままじゃ価値を生まないので、宝飾品として加工する職工や金持ちに高値で売りつけてくれる商人を必要とする。
それら全てを兼ね備えたトリーアは、リューゲン島からエルデネト帝国をぶっ潰すのに無くてはならない存在だ。
【南方艦隊】の支持も取り付けられたし、多少トラブルもあったが寄り道した甲斐があったぜ。
「にししししし!また現れてやったぞユルゲン!サンゴはどれぐらいあるのじゃ…ってええええええええ!?こ、こんなにあるのか?これだけでも全世界の需要半年分じゃぞ!」
おっぱい
****
「で、いくらになりそうだ」
「そうじゃのう…かなり品質も良いし、量も申し分ない。まさかこんな近くにビジネスチャンスがあるとは盲点じゃったわい」
部下数人を引き連れて上陸したアデリナは、熱心に【ポセイドン浜】に積まれた宝石珊瑚を眺めている。
もちろん、部下たちは宝石の価値を鑑定スキルの保有者であろう。
ある者は手をかざし、ある者はじっくりと見つめ、ある者は紙になにやら書き込んでいる。
やがて価格が決まったのか、代表の一人がアデリナに耳打ちした。
「ふむふむ…たしかにそれぐらいかの」
ポンと手を打ち、固唾を飲んで見守るオレや猟師たちに向けて叫んだ。
「これら全て合わせて…1、10、100、1000、10000、100000…100万ゴールドじゃ〜〜〜〜〜!!!」
「よっしゃ!」
100万ゴールド。
島民1人あたりの年収が1000ゴールドであることを考えれば、生活が一変するレベルである。
「ありがとうな雄っぱいたち!
「「「ユルゲン皇子万歳!」」」
数日適当に収穫して並べただけで破格の収入だ。
希少性が高く、海底から採掘すると言う難易度の高さを思えば不思議ではない。
大量の宝石サンゴを簡単に採掘できる条件を備えたリューゲン島が、文字通り奇跡の島ってんけだ。
「本当なの!?」
「やっぱりあの皇子、すごい人なのね!」
「ユルゲンおうじ、かっこいい!」
島のおっぱい美幼女から美魔女に至るまであらゆる女たちも大喜びだ。
「あんたはやると思ってたよユルゲン。この島の救世主として、クラーラの許嫁として、今後もよろしくな!」
島長のアストリットもこちらに駆け寄り、
クラーラとは違いおっぱいも完全に日焼けしているが、女として経験を積んだ者特有のフェロモンは老いを感じさせない。
ムッチリ…ムワァ…
思わず触ってしまったが、そのまま谷間に吸い込まれるのではと錯覚するほどハリが良かった。
「いやんっ…」
「すまん!ついやっちゃった」
「こ、こんな熟女ので良ければいつでも触らせてあげるけどさ…」
「え」
その恥ずかしがりよう…
心は未だ乙女か!
他のおっぱいたちも興奮したのか、こちらに寄ってくる。
「あ!島長だけずるーい」
「あたしも〜!」
「ユルゲンおにいさんに触ってもらうの!」
老若男女上着をぷるるっ!と脱ぎだし、オレに押し付けてきた。
成長期前の小さな子供おっぱい。
ふくらんできた蕾おっぱい。
成熟して食べごろな大人おっぱい。
みんなちがって、みんな良い。
「「「ユルゲン皇子、どのおっぱいから触りますか?」」」
やはり、この島はおっぱいの天国だ!
「ユルゲンの浮気者〜〜〜!あたしも触ってもらう!」
「ユルゲン…今日もエミーリアのおっぱいは、あなたへの愛ではちきれんばかりです…!」
色々興奮してきた女衆たちによって、オレはしばらくもみくちゃにされるのであった…
****
「…ずいぶん楽しそうじゃの」
「悪かったな。アデリナのおっぱいを可愛がる順番が遅くなった」
「べ、別にそんなもの待ってはおらんのじゃ!お主に話があるだけなのじゃ〜!」
色々落ち着いた後、アデリナが大事な話があると言うので、家に呼んだ。
念のためエミーリアとクラーラも外で待たせてある。
「しかしそんな水着どこにあったんだ」
「ふっふ〜ん!この島に来るための特注品なのじゃ!いつものゴスロリでは流石に熱いからの」
今日なアデリナは全身を黒のゴスリロ風水着で覆っていた。
尻尾の部分にちゃんと穴が空いていて、ふさふさとした狐の尻尾もよく見える。
「ま、どうしても言うなら、ちょびっとだけ触らせてあげてもよいがの?♪〜〜〜」
オレの前にちょこんと礼儀良く座るが、くるりと後ろを向き、下手くそな口笛を吹く。
ぴっちりとした水着に覆われた、年齢のわりに幼い肢体が良く映えた。
「まあ、とりあえず話を聞いてからだ」
「ちぇっ。お主から預かった【外輪船】と【震天】じゃがの。少し改良して、この国の船や人間でも使いやすいようにしたのじゃ!」
「ほほう…」
「すごいじゃろ?今【南方艦隊】に使わせてあるが偉く好評での。あと数日すれば準備完了なのじゃ」
「ありがとうよ。流石トリーアの元締め、頼りになるぜ。そろそろ、あいつらも呼び寄せても良さそうだな」
「ああ。おっぱいジジイも含め、お主の命令を首を長くして待っておるぞ」
こちらの戦力が強化されるに越したことはない。
リューゲン島の安全はもちろん、トリーアの安全も保たれるだろう。
「さ!真面目な話はこれぐらいにして、そろそろわっちも可愛がって…ひゃあああん!」
「ふう…狐しっぽのモフモフは癒されるぜ」
水着から伸びる尻尾の先端を優しく撫でると、小さい狐娘は体をびくびくと震わせる。
「なんで尻尾なのじゃ!」
「いや、さっき1月分のおっぱいを堪能してな。ちょっと癒されたい気分だぜ」
「そ、そんなぁ…」
「と見せかけておっぱいにタッチ!」
ふにゅ…すかっ。
「…やっぱあんまり変わんない。でも、これはこれで味がある…」
「うえーん!でも、優しく触られると、力が抜けるのじゃ…もうびしょびしょ、なのじゃ…」
あんまり会えない
****
「新兵器も手に入るし、奴らを【リューゲン漁場】から追い出しにかかるか」
アデリナが100万ゴールドの小切手を渡し、一旦トリーアに戻っていった日の夜。
オレは自分の家でクラーラとエミーリアに告げた。
「いよいよ、ですね」
「ユルゲンなら絶対にやり遂げるよ!あたしも手伝うから」
「ああ。頼りにしてるぜ。まずは【南方艦隊】をこっちに呼ぼう。それから…」
とある弓使いのことを思い出す。
彼女も呼び戻せば、この島はもはや無敵のはずだったからだ。
「アメリーを…」
「じゃ、今日はあたしがいーっぱいユルゲンを気持ちよくさせてあげる!あたしの当番の日だもんね!」
ヌチュルルル…
「おうふ」
が、クラーラの強烈な一撃によって、思考は中断された。
そういえば、この前の壮絶なバトルの結果、おっぱいは持ち回りということになってたな。
「ふふふ…ユルゲン。すごく硬くなってる…あたしも、気持ちいいよ?」
おっぱいを両手でぎゅっと包み込みながら、上目遣いでこちらを眺める幼馴染。
というわけで、その夜はもう理性を失うのだった。
「先輩のところに行く船があったから紛れ込んでみたけど…♡」
「先輩、モテすぎっ♡早く呼んでくれないと、1人2人こっそり暗殺しますからね♡」
「…割とマジで」
もちろん、歯噛みしながらこちらをこっそり覗いていた存在に、気付くこともなかったのである…。
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