第14話 おっぱい軍団と翁っぱい
「ファァ…ネムイ」
「ハヤクカエリタイゾ」
「オデモ」
【南方艦隊】を取り囲むオーク兵は油断しているようだ。
船にも灯りはなく、人員は別の場所にいるようである。
「停泊地のすぐそばの酒場に灯が灯っています。あそこにいるのではないでしょうか?」
「じゃろうな。あやつらはトリーアに戻れば一日中あそこにおるし」
「だろうな。だが、酒場の扉の前に見張りが2匹いる」
「任せるのじゃ」
ぱん、と手を合わせ、アデリナが己のスキルを発動する。
「ーーーー
現在でも正体不明とされている発火現象、狐火をもじった火属性のスキル。
「ン…ナンダアノヒハ…?」
「ヒ…?ナンダカ、ヒキヨセラレル」
殺傷能力はないが、生物を誘引する不思議な火を生み出す能力だ。
オーク兵はふらふらと去っていく。
「やるじゃないかアデリナ」
「へへーん!ご褒美として、次はもっと優しくおっぱい触るのじゃぞ?」
「あ、先にエミーリアのスキルを発動しようとしたら先を越されました。しゅん…」
「母さんのスキルは強すぎるからな。今はお預けだ」
3人で酒屋【トリーアの宴】の前にたどり着き、店のドアをそっと開けて入る。
「「「きゃあああああああっ!ユルゲンさまぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」」」
ミニスカセーラー服の美少女ばっかり集めた水兵集団が姿を現した!
****
白と水色を基調とした、体にぴっちりと密着するビキニタイプのセーラー水着。
ちょこんと頭に乗っかった丸い帽子。
お尻の肉がちょっと見えるぐらい短いスカート。
みんな日焼けしているが、だからこそ服の合間からちらりと見える白い部分にドキッとする。
「あたしたち、ずっとユルゲンさまを待ってたんです!」
むにゅにゅ…
「都から命名がなくて不安で…でも、あたしらに『あいつらを追い出せ』って指示をくれるんだろ?」
ぽよよんっ!
「少し見ない間に大きくなりました。たくましい…私の胸も触ってみます?」
ぼいん。
手、胸、顔、腰、背中。
一斉にやってきて、体のあらゆる箇所におっぱいを押し付けられたらやばいっす!
てか誰かおっぱいで男のデリケートゾーンに触れてない?
それはまずいぞ!
「おうふ!お前らとりあえず離れなさい!暴発しても知らんぞ!」
「「「きゃああああああ!暴発してええええ♡」」」
いろんな意味で危険な存在である。
「あれ?アデリナ商会の人じゃん。珍しいね〜おっぱい大きくなった?」
クリクリッ…
「きひいいいんっ!お、お主ら!いきなり繊細な狐美少女の胸に手を突っ込むのはやめるのじゃあ…」
「まだまだだね〜男つかめないよこれじゃ」
「うう…人が気にしてることを言うてはならんのじゃあ。うえーん!」
アデリアは背後からたくましい水兵に当然の如くおっばい触られてるしー、
「エミーリアさんもお久しぶりです!おっぱいまた大きくなりました?」
「あ!アタシも触るし!」
むにゅむにゅん…
「あはぁ…だめ…2人同時になんて…力、抜けちゃまいます」
「あはっ、可愛い♡」
「我慢しなくて…いいんですよ?」
「…あうう…また、出ちゃいます…あ、そんな所に手を入れちゃ、だめ…」
エミーリアは2人がかりでセクハラにあってるしー、
ここは天国か!?
「おうおうおっぱい王子!また会ったな!」
と言いたいところだが、残念だがここは天国ではない。
「そっちこそ元気そうだなエロジジイ。相変わらずお前以外の男がいないぞ!」
「がはははははっ!勘違いするな!火の魔法を使える優秀な人材を集めたらこうなっただけだ!もちろん勤務中はノーセクハラノータッチよぉぉぉぉぉぉぉ!」
半裸でムキムキマッチョッチョな白髪姿のジジイが、酒場の天井に張り付いていたからだ。
筋肉がつきすぎて男なのにおっぱい、いや、
「とおおおおおう!
「
炎をメラメラと燃やす翁っぱいの拳と、風を
そして、1つの言葉を交わした。
「「おっぱいに貴賤はなし!ただしロリはノータッチ!!!」」
****
「…ふっ。腕はなまってないようだな。おっぱい皇子」
「そっちもぼけてないようで安心したぜ、じじい」
【南方艦隊】司令官にして炎魔法による格闘術の使い手、
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