第2話 出会い

「たくっ、何なんだよ!あのババア。俺のことをバカにしやがって」


俺はこの日家族の奴らと喧嘩をして、家を飛び出してきていた。


俺は昔から目つきが悪いと言われその目つきのせいで、よく怖がられていた。しかも、家族からも疎まれていて俺の心は、いつも荒れていた。


「あ〜もう!イライラする!」


そんなことを口にしながら夜の繁華街を歩いていた。すると、辺りがいつもより騒がしい気がして、下げていた顔を上げると、ヤンキーに高校生位の女子が絡まれていた。


「ねーちゃんさ〜、一人なの?なら俺らと一緒に遊ばない?このままいてもあぶないしさ〜!」


「遊びません!君たちに付いていくほうが危ないと思うので!それにあんたら、タバコ臭い!近寄らないでくれますか?」 


「あっ?なんて言った?」


「臭いから近寄らないでと言ってるの!」


「なんだと!ふざけんなよ!この女」

 

激号したヤンキーらは、彼女の胸ぐらを掴み殴りかかろうとした。俺は、反射的にそいつのところまでダッシュし、飛び蹴りを食らわしていた。どうやらそのグループのボスだったらしく取り巻きたちは、慌てていた。


「お前何すんだ!この人が誰か分かってんのか?」


「へぇー、そんなこと言うんだ…。じゃあ喧嘩でもするか?丁度、イライラしてたしな」


「この人数相手に一人でやろうかって?笑わせるんじゃね〜よ!オラァ!」


そいつの攻撃をかわし、鳩尾に本気のパンチをを入れ込んだ。それから5分後そのグループ全員が、道路に倒れ込んでいた。すると、警察のサイレンが聞こえた。瞬間、彼女が俺の手を掴み走り出した。


「え?ちょっ、待って、どこに行くん?」


「いいから、ついてきて!」


そう言われて彼女についていって着いたのは、ボロいアパートだった。


「入っていいわよ」


「お、おう!そういえばお前の名前はなんて言うんだ?」


「私の名前は橋本佳奈美だ!よろしくね!」


「おう!よろしくな!俺は、夏野英人だ!で、ここは、お前の家か?」


「うん!ボロいけどまだ住めるから……。あと、その制服は、平岡高校のだよね?」


「あぁ、そうだかどうかしたか?ていうかなんで知ってんの」


「たまたまだよ〜!それよりご飯食べた?食べてないなら私が作るけど」


「いや、大丈夫。腹は減ってないから」


その瞬間、彼女の方からギュルルル〜〜と音が聞こえた。彼女の方をを見ると顔を赤らめていた。


「たくっ。なにか作ってやるから待っとけ!冷蔵庫と台所借りるぞ!」


そう言い、チャーハンを作ってやった。彼女は、一口食べると目を輝かせながら


「え!スゴイ、君がこんなのを作れるなんて!しかも美味しい!」


彼女に褒められた俺は、久しぶりに褒められたことに少し恥ずかしくなった。そんな俺の様子を見た彼女は、嬉しそうに笑った。すると彼女は何かを思い出したようで、奥に引っ込んだかと思うとすぐに出て来た。


「今から怪我の手当するよ、こっちに来て!」


「別に大丈夫!」


「いいから!」


その言葉と同時に消毒液の染み込んだ布を当てられた。


「いっでぇ〜!」


「静かにして!ちゃんと消毒しないと悪化するよ!」


「……」


いっとき、彼女に手当され、気がつくと、夜の11時頃になっていた。

俺はそろそろ帰ろうかと考えていたら「はい、終わり!」という声とともに怪我してるところを思いっきり叩かれた。


「だから、痛いんだってそこは!」


「あははっ、やっぱり英人は、面白いね!」


「じゃあな。今日は、サンキューな!」


「また明日〜!」


「おう!」


そう言ってあるき出したものの、彼女のセリフに少し疑問を持った。それは、明日になったらすぐに解決した。


家に帰り着き、シャワーを浴びてベッドにダイブした途端値寝落ちしていた。














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あの日の君と あらがえゆうらん @l2wk

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