幼い少年には、かくもこの世は生きづらい

どれだけ強大な力があろうとも、どれだけひたむきな努力を積み重ねようとも、晴れやかに報われるようなことはなく、愛した人とのささやかな日常すらも得られない。
だったら滅べよ何もかも。

幼い少年を傷付ける何もかもを消し去った更地の只中で、必要なものを買って、作って、愛する人と一緒に笑って生きて暮らしていける幸せな少年の姿を見ていたいだけなのに。

幼い少年は自分の力と努力で生活を築き上げているのに。周りの人間がまるで、頑張って作った砂のお城を踏みにじるみたいに壊していく。

そんな有り様をただ読み進めていくしかできない歯痒さ。