第204話 いざ、出陣

8月。



「景虎様っ、やっぱり信濃諸将から要請がきましたよ。信玄が襲ってきた。助けてくれーって」


実乃が景虎の目の前で跪きながら言った。


それを聞いて、景虎は腕を組んだ。


「よし!


戦の準備はできている。


皆を集めよ」


「はっ!


承知しました!」




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景虎の目の前に男どもが集められた。


女たちは、その様子を静かに見守っている。


越後の8月は暑い。何もしていなくても、じいっとしているだけで、汗が垂れてくる。


集まっている人たちも、顔に汗を光らせながら、景虎が発する言葉を息を飲み込んで待っている。



「皆!


よく集まってくれた!


まず、この猛暑の中、集まってくれたことに感謝を言うぞ。ありがとう。


さて、


この度、信玄がまた迫ってきた。


信玄は、国を奪うためだけに信濃の諸士をことごとく滅ぼし、神社や仏塔まで破壊して民衆の悲観は何年も続いている。


困った暴れん坊なのである。


私的には遺恨はないが、信濃の民の苦しんでいるところを見過ごすわけにもいかん。


だから、民を助けるために俺は闘争することにした!


皆も、この景虎についてきてくれるか?」


「おおお!!!!!!!」


景虎の問いかけにみんなは一斉に返事をした。


その返事のでかさに障子が破れそうになるほどの圧を感じる。


「川中島いくぞぉ!!!」


「おおお!!!!!!!」


みんなが、拳を空に突き出していた。


こうして、景虎一行は、信濃の川中島へと向かった。






筆者の戯言


景虎エピソードです。


いまでは、最強の武将、越後の龍なんて言われていますが、子ども時代はどうだったのでしょう。


答えは、


わんぱくな子どもだったようですよ。


城の模型で城攻めの遊びをしたり、弓や刀で武芸に励んでいたり。


城攻めの遊びってなんだよ! すご!


と思ってしまいますよね。


子どものころから、戦術、弓や刀のセンスがあったのかもしれないですね。


最近、私も「なんか戦いたい!」


と思って、Apexを始めました。


Apexは、銃で戦うのが基本ですが、やっぱり戦いはゾクゾクします。


アドレナリン出まくります。


上杉謙信も、こんなゾクゾクを感じていたのでしょうか。

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