第164話 宴会

「乾杯!!!」


景虎家臣団は、大熊朝秀をあっという間に蹴散らして、勝利を収めた。


日が暮れ、勝利の祝いの時間となった。


「いやぁ、見事な戦略でしたな。定満さん」


「いやいや、皆さんがそれぞれの力を発揮してくれたおかげですよ。


弥太郎なんか、槍一振りで、10人くらいなぎ倒していましたもんね」


「景虎様のためにも勝利をおさめなきゃと思ってな」


「勝利したことが景虎様に伝われば、


帰ってきてくれるでしょう」


実乃も満足げにして、お酒をぐびぐび飲んでいる。



みんな、戦に勝って、にこにこしながら、酒を飲んでいる。


ただ、1人。


顔色が優れない男がいた。


「景家さん。どうした? 浮かない顔して」


朝信が心配して、景家の顔を覗き込む。


「あんね、俺、朝秀を最後まで追いかけたじゃん?


そん時に言われたんよ。


『景虎様と仲良くするおまえたちを羨ましく思っていた。


俺もその仲間に入りたかったよ』


って」


「え?


朝秀は、景虎様のこと、恨んでたんじゃなかったのか?」


「んー。恨んでいるというよりは、


嫉妬かな。


仲良くしたかったのに、俺に振り向いてくれない、みたいな」


「まじかよ。


朝秀の心の闇に少しでも気づいてあげれてたら、朝秀が信玄のところに行かずに済んだかもしれんな」


「だな。


俺はな、勝手に朝秀さんは、俺たちのこと敵視していると思っていたけど、それは違ったらしい。


もっと話していればよかった」


「だな」


2人は、肩を抱き合って、少し涙ぐんだ。




筆者の戯言


戦に勝利すると、その夜は酒飲んで宴会するみたいなイメージがあります。


戦国武将は、酒に強い人が多いですが、酒が飲めない武将は、何を飲んでいたんですかね?


と疑問に思いました。


現代なら、ジンジャエールや、ノンアル、ジュースを飲むことができますが、戦国の世ではどうだったんですかね。


水?


知っている方がいたら教えてください。

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