第163話 別れ

「大熊勢が兵をひいていくぞ!」


実乃は、大きい声で叫ぶと、周りの兵士たちは「おぉ!!!」と歓声を上げた。


「大熊朝秀を逃すな!」


定満は、朝秀を追いかけるようにと景家に言った。


「了解!


おまえら!


俺に続け!


朝秀を討つぞ!」


景家を先頭にして、騎馬100騎は戦場を駆け抜け、朝秀めがけて全速力で走った。


「朝秀がいたぞ!」


景家は声を上げる。朝秀は、景家の20メートル先を走っている。



「おい! 朝秀!


待ちやがれ!」


「その声は景家か!


おまえらにはもう、うんざりなんだよ!


俺はな、嫉妬で狂いそうなんだよ!」


20メートルの距離があるのに、お互いでかい声で話を続ける。


「嫉妬!?


わけわかんねぇよ!


女がらみか!?」


「ちげーよ!


景虎様と仲良くするおまえたちを羨ましく思っていた。


俺もその仲間に入りたかったよ。


でも、もうその願いも叶わねえ。


だから、俺は信玄につくことに決めた!」


「何言ってんだよ!


おまえだって、景虎様と仲良く話してたじゃねぇか!


嫉妬する必要ねぇだろ!」


「景家。


おまえには、見えない、感じれない心の壁が俺にはあったんだよ。


俺はその壁でずっと苦しんでた!」


「じゃあ、今からやり直そうぜ!


信玄のところなんかに行くな!」


「今更遅いんだよ!


もう、信玄のところには、俺の家族がいるんだ。


人質ってやつかな。


だからもう後戻りできねぇんだよ!


最後に景虎様に伝えてくれ。


憧れの存在だったぜって」


そう言って、朝秀は、馬をより走らせ、景家との距離がどんどん開いていった。


朝秀の目から涙が溢れ、ほっぺたをしたたり落ちる。


「朝秀!


待てよ!」



景家の思いとは裏腹に朝秀の騎馬は、見えなくなっていった。




筆者の戯言


風邪をひいていて、更新ができていませんでした。


申し訳ありません。


まだまだ風邪はひいているのですが、


更新しなきゃ!


という思いに駆られ、


更新しました。


今日は、生姜スープとハチミツレモンとトローチと薬を飲んで、大人しくしようと思います。


喉の痛みに効く方法があったら、


是非とも教えてください。

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