第137話 勝鬨

 諸将、足軽たちは、1箇所に集められ、景虎の言葉を待っていた。


景虎は、堂々とみんなの前に出ていき、でかい声で話した。


「皆の者!


長丁場の戦、本当にありがとう!


この度、信玄からの調停の申し入れがあり、俺は受け入れることにした!


信玄に追われていた武将たちの本領復帰、旭山城の破棄が条件だった!


ということで、調停という形だが、実質的に俺たちの勝利と言える!!


俺たちは勝ったのだ!」


軍勢から拍手が起こり、みんな笑顔で「よっしゃー!」などの歓声がそこら中から起こった。



それを見て、景虎は満足気に笑みを浮かべている。



「勝鬨(かちどき)をあげるぞー!


えいえいおー!」


景虎のかけ声を聞き、諸将たちも


「えいえいおー!」


と声を合わせて大きな声で叫ぶ。


「えいえいおー!」


「えいえいおー!」


勝鬨に合わせて、みんなは右手を挙げている。



「えいえいおー!」


が長尾勢がいるあたり一面にこだました。








筆者の戯言


戦に勝つと、勝鬨(かちどき)をあげました。


大将が「えいえいおー!」


と言うと、他の諸将たちが声を合わせて「えいえいおー!」


と言ったという。


何千、何万の軍が声を合わせるのだから、かなりの迫力になったに違いないと私は思っている。

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