第119話 反旗を翻す

時は経ち、


天文23年(1554年)、





「景虎様ー!


至急報告があります!」


宇佐美定満がダッシュで景虎の元へやってきた。


「何事だ」


「柏崎の北条(きたじょう)高広(たかひろ)が反旗を翻しました!」



「やはりか。


定満の言う通りになったな」


「はい。諜報(ちょうほう)活動で、忍びを武田に入れておいて正解でしたな」


「だな。でかしたぞ。定満。


皆に出陣の支度を」


「恐れ入ります。


かしこまりました!」


定満は、足早に去り、出陣の命令を皆にしに行った。



「景虎、久々に出陣だね」


好花は、景虎が甲冑を着るのを手伝いながら声をかける。


「そうだな。


ったく、北条のやつ、武田にそそのかされるなんてさ。


もう少し、強い心を持ってくれないかなぁ」



「まぁねぇ。


ま、景虎みたいに、みんなが強い男なわけじゃないからねぇ。


まんまと、武田の罠にかかってしまったな。


北条さん」



「そうだな。


武田信玄、川中島地方だけではなく、越後も標的にしてくるとはな」



「うん。


ほんと、危険な男」



武田信玄と上杉謙信が再び、ぶつかるのも時間の問題であった。



  




筆者の戯言


ここから、また戦メインになりますよぉ!


北条さんについて、少し触れておきますね〜



北条高広は、新潟県柏崎市にある越後・北条城の城主で、長尾家に仕えていました。



でね、ここで注意なんですけど、


この北条高広は、


鎌倉時代の北条氏や、


小田原城の大名・北条家とは関係ない、越後・北条家(きたじょう)の戦国武将となりますからね!



読み方もね、


♢北条(きたじょう)高広


♢鎌倉の北条(ほうじょう)氏


♢小田原城の北条(ほうじょう)家


と、読み方も違いますからね!


覚えやすいですね!





北条高広は、1517年に生まれたとされているので、反旗を翻したときは、37歳ということになりますね。


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