第103話 女人堂の由来④

筆者の戯言


 今回で、女人堂の由来、完結です!


 この回はね、けっこうホラーかもしれません。


ホラー苦手な方は、読むのやめた方がいいかも??





では、ちょいホラー始まりまーす。







 小杉は崖から落とされ、しばらく意識を失っていた。



「うぅ」


両指がひどく痛むのを感じた。


ゆっくりと目を開けて両手を見る。



「え」


小杉は、唖然とした。


そうなるのも無理はない。



なんと、小杉の両手の指が全てなくなっていたのだった。



指から血がだらだら出ている。



小杉は、父の刀に斬られたことを知った。




「わたし、どうしたらいいんだろ」



小杉は、家に帰ることもできず、吹雪の中を彷徨い歩いていた。






 




 ちょっと、話が長くなりそうなので、大雑把説明に入りますねー!


そろそろ、上杉謙信たちの話、聞きたいもんね??










この後ね、奇跡的に小杉は、旦那になる予定の植松さんに助けられたのね!


で、結婚して、子どもも産んだのよ。


幸せハッピーだよね!?



でも、この後、また災難が小杉に降りかかるのよ。



なんと、小杉の母が家出したんだよね。



んで、母を探そうとして、子どもと共に旅に出た。



しかし、この旅の途中で災難に遭う。



なんと、子どもが殺されてしまったの……。



 

小杉は、悲しみにあまり、ずっと泣いていた。



そして、高野山にたどり着いた。




高野山のお坊さんが、泣いている小杉を見つけて、話を聞いた。



「亡くなってしまった、お子さんの髪を弘法大師様の近くに納めましょう。



しかし、高野山は、女人禁制なんです。


だから、私と共に山の入り口まで参りましょう。


入り口までなら、女の方でも行けますから」




 小杉はお坊さんにつれられ、不動坂の急坂を深い雪を踏みしめて登った。


「ここからが、高野山の境界なんです」


善兵衛は足を止めた。



「この先は女は山内に立ち入れないのです」


「わかりました。


このお山の入り口に小屋を建てたいんです。


我が子の為に、守り袋に入れていたお金がそのまま残っています。


これで、小屋を建てさせてくださいませんでしょうか?」



「わかりました。


建てましょう」



「ありがとうございます」




こうして、小杉は高野山不動坂に「お籠もり堂」を建てた。



そして、自分と同じように救いを求めて参詣してきた女たちにお茶を入れるなどして、もてなすようになる。



小杉は、誰に対しても優しく接待する姿が見られた。



それから間もなくであった。


誰言うともなく、この堂を女人堂と呼ぶようになった。


 








筆者の戯言


ということで、高野山の女人堂は、越後の女が深く関わっていたんだよね。



上杉謙信が高野山に行ったのも、そういうことも関係しているのかな?


なーんて、想像を膨らませていた筆者です。



でもさ、両指を全て切り落とされるなんて、怖いよね。


しかもさ、子どもも殺されているからね。



それなのに、生き延びて、


最後は高野山に参詣に来た女の方々におもてなしまでしてる。



すごすぎるよなぁ。

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