第68話 萌える
やべぇ。
景虎を怒らせるとこだった。
毘沙門天の化身って、自分で言っちゃってる男を本気で怒らせたらどうなるか。
ま、嫉妬する景虎もかわいいんだけどねん。
うちごときで、嫉妬してくれるなんて、
愛しいなぁ。
なんて、好花は、断りながらも心の中でにやにやしていた。
好花、おまえは変態かよ!
と、自分で突っ込みを入れる。
好花が景虎のそばに行く。
「景虎っ。
うちは、あなただけのものだからね」
と、好花は、景虎の耳元でささやく。
「ば、ばかっ」
と、小さい声で景虎はつぶやいたのを見て、
好花は、
景虎、かわいすぎる!
と、また萌えてしまったのだった。
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