第65話 足利義藤との初対面

「あそこに見えるのが朽木谷(くつきだに)か」


「そこに室町幕府の将軍がいるんだな!


わくわく!」


「好花、落ち着け。


おまえは、お世話係の少年ってことになってるんだから。


派手に動くと怪しまれるぞ」


景虎がそう言うと、


「でもさー、好花ちゃん、かわいすぎるから、将軍様がほしいっていっちゃうかもよ?」


「ったく、弥太郎は何言ってんだー。


ま、でもそうなっても絶対に渡さんけどな」


「お! さすが景虎様っ! かっこいいっ!」


弥太郎と実乃は、にやにやしている。



「それよりも、こんな田舎の屋敷に将軍様がいらっしゃるのでしょうか」


朝信は、心配そうにしている。




「とりあえず、尋ねてみよう」




こうして、朽木谷の門を鳴らした。



「すみません。どなたかいらっしゃいますか」



「え!? 長尾殿!?


待ってたよぉー!!!」



元気よく景虎に飛びついてきたのは、



室町幕府第13代将軍



足利義藤



後の足利義輝



であった。




なんと、少年のような元気いっぱいな方でしょう!


びっくり!

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