第11話 どぶろく
「ま、好花もお酒飲んでみ」
「はい」
さっきから気になってたんだけどね、日本酒のはずなのに白いんだよね。白い酒。なんか濁っている。
飲めるか心配しているけど、謙信様に言われたらしょうがない。飲むしかない! 好花は、グッと飲んだ。
「え、美味しい。ほんのり甘い」
「そうなんだよな。甘いんだよ。飲みやすいだろ?」
「はい。お米のつぶつぶが少し残ってて口の中で弾ける感じ。甘酒に似てて、ドロドロしてる」
「このお酒は、この越後の米と米麹、水からできているんですよ。
この3つを原料として、発酵させるとできます。ちなみに、もろみは、こさないですよ」
宇佐美がお酒の解説をする。
現代でいうと、どぶろくのことらしい。
鬼小島弥太郎は口を挟む。
「これ、栄養も豊富なんだよねん。だから、女の子が飲んでも身体に優しいよ」
「俺は俺はこの越後の酒が1番好きです!!」
好き好きアピールをしてきたのは、情熱が燃えるようにありそうな雰囲気を醸し出している男。
まさか、彼は
柿崎景家(かきざき かげいえ)だ!!
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