後日譚

あの後セレナたちに俺の財布が寂しくなるほどの金額の装備を買わされた。そのおかげで俺は宿ではなく馬小屋で寝る羽目になったのだ。本当にどうしてやろうか。だがそんな中でスイナだけはキーホルダーを選んでくれた。あまりに安いので本当にそれでいいのかと聞くとこれで良いと言った。やはりあいつらとは格違うな。

そしてあの後町でディアさんに会い、起こったことをすべて話すと。

『全然大丈夫だよ。あいつら嫌いだし、逆に感謝したいよ! ありがとう!』

と、言われてしまった。これが魔族の王だと思うと何とも言えない気持ちになる。が、これくらいあっさりしていた方が王としては良いのかなとも思った。まあ何にせよ、敵対しないで済んだのはありがたい。今度ディアさんともう一度飲む予定だ。その時に一緒に冒険しないかと誘ってみることとする。

俺の異世界転生は最悪かとも思ったが、まあこれはこれで楽しいし飽きない。

これからもあいつらと面白おかしく過ごしたいと思う。

「カズヤーこの依頼受けたいんだがー」

「駄目です! こっちの方が私の魔法を存分に使えます!」

「…………! …………!」

「はいはい待ってろ、今行くよー」




                 END

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

えむしき! きりなが とうま @kirinagatoma

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ