第4話 「金の玉銀の玉金玉」

ーバァンー

鈍く乾いた音が響いた


だから俺は彼女を庇ったはず・・そのはずだったんだ


寸での所だったので、俺は後ろから彼女に覆い被さる形で

抱きしめたんだ

だけど・・だけど、掌に残るはずの温かい感触は


ームニュンー


じゃなく


ーグニュウー


だった


「・・・っあ・・♡」


ちょっと彼女は色っぽい声を上げた

それはどうみても予期していない感覚に驚いた様で

少し甘い恥じらった声だったせいで、緊急時だというのに俺の股間

までも硬くなってしまった

・・・・。

・・・がだ!


俺の凶悪な股間のハンマーは間を置いて冷静さを取り戻す


本来なら、ムニゥムニュ・・のはずだ

なのに


グニュグニュなのだ・・。


おわかりいただけたであろうか・・。


「ちょっ・・待っ・・あっ・・やぁっ」

さっきまで人に銃を撃っていた「女の子」が嬌声をあげる

だが、掌に残る、この弾丸はなんだ・・


「い、いつまで触ってんだ!この・・変態っ!」

そういって綺麗で細い瞳が、俺を恥ずかしそうに睨む


え?


え?


えぇ?


うぇぇえぇぇぇ!?

今度は俺が悲鳴を上げる番だ


「お、お。おまえ・・・まさ、、か」


「何だよ」

「幽霊でもみた顔して今更なんだよ・・まだ気付いてなかったの?」



「おまおまおま・・おまえは・・ヒョットシテ」



「デリカシーって知ってるかな?☆」


「彼女」だった存在は、鬼気迫る笑顔で質問する


「信じる物は救われる♪アナタが触ったのは金の棒ですか?

銀の玉ですか?そ・れ・と・も」


「(男)金玉やんけーーーーー」



そう叫びそうになった瞬間、俺は強烈なビンタで張っ倒されて

気を失ったのだった

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EGOISTIC HERO 手児奈 @tekonyas-tekona

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