第76話「マリアの様子がおかしい4」


姫乃から連絡があり、話が終わったようです。


連絡を受けて、さっそく家に帰ろうとしたのですが・・・。



「駅で待ってて」



とのことだったので、駅で待つことにします。


しばらくすると、姫乃が走ってやってきた。



「ごめん。待ったでしょ?」


「今来たところですよ。お嬢様」



そう裕太が言う。


先ほどの宣言通り、女の子には“今来たところ”と言っていますね。



「そうか。スマネーナ」



そして俺と同じ返事をする姫乃であった。



「んで、なんで駅前に集合にしたんですか?」


「そうね。まずマリアちゃんの機嫌についてだけど、あれは仕方ないことよ」


「シカタナイ?」(愛斗)


「女の子の日ってやつだね(キラッ」(裕太)


「裕太はデリカシーなさすぎるわね。直さないと他の女の子から嫌われるわよ?」



ガチの冷たい目で、姫乃さん半ギレ。


いやぁ、女の子って怖いね。口喧嘩で女の子には勝てないとはまさにこのことだよ。多分。


とはいえ、それが駅集合にしたことと、何の関係があるんだ?



「ちょっと恥ずかしいけど、二人暮らしをしてるのなら、しっかりと知っておいた方が良いと思ってね。ついてきて」



言葉の意味がよく分からないが、ついてきてと言うので、黙ってついてくることにします。


んで、辿り着いたのがドラックストア。


なんでこんなところに・・・?



「さっきそこの変態紳士が言っていたように、女の子にはそういう時期があるのよ」



ちなみに変態紳士とは、悠太のことである。


新しい称号ですね。



「そ、そういう時期」


「あまりはっきり言わせないで」


「あ、はい」


「男の人にはあまり理解されないんだけど、一定の時期になると、イライラしたり、急に脱力したり・・・まぁ精神が不安定って言えば通じる? そんな感じになるのよ。私自身も言葉じゃ表せない感じになるの」


「ほ、ほう・・・?」


「んで、そういう時は、こういう薬とかも飲むし、あと人によってはこれとこれとこれと・・・」



そんな感じで、男には無縁の商品が、次々とカゴの中に入っていく。



「まぁ個人差はあるけれど、これぐらいは必要よ」


「結構あるんですね」


「えぇ。これだけあれば、お金も馬鹿にならない」



そう言い、姫乃が裕太の方を見つめる。



「あ、これもしかして・・・」


「奢ってくれる?」



ちょっと可愛げにそう言うと・・・。



「喜んで」



裕太さんちょろすぎない!?


お会計、普通に二千円超えました。


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