第61話「冬至の日の、ゆずのお風呂」


12月下旬。クリスマスが目前と迫っているとある日。今日は、一年の中で最も昼間が短い日だ。


日本では、これを冬至と呼ぶ。



「トージー?」


「冬至だ」


「What is the day to do?」(和訳:何をする日なの?)



何をする日と言われてもな・・・。



「七草、かぼちゃ・・・それから、ゆず風呂?」



正確にはゆず湯と言うらしい。



「ユズ?」



そういえば、ゆずってヨーロッパの方じゃあまり食べないんだっけか。


調べてみると、学名としてCitrus junosが出てきた。


直訳すると、柑橘類、ジュノス?


なんかよくわからんことになった。



「ちょうどいいから、買い物に行くか」



ということで、ゆずとかぼちゃを買いに、買い物ですね。


ちなみにだが、マリアさんは寒いからこたつでぬくってるとのことです。


ゆずって普段は安いのに、こういう日に限ってバカ高くなるのが難点。


まぁ大晦日は天ぷらや蕎麦が高くなるし、クリスマスはケーキが高くなる。


こういう行事の時は仕方がないのかもしれないけど、なんかいただけないよな。


ひどい出費と寒さに耐え、何とか帰宅。


手袋とかしてなかったから、手がかじかむレベルで冷たい。


とりあえず、こたつでぬくってお気楽そうなマリアの頬に触れてみようと思います。



「ひゃっ!?」



予想通りの反応ですね。


そして、マリアの頬がすげぇ暖かい。


さすが、こたつでぬくってただけのことはありますね。こたつ最強。



「ゆず買ってきたから、風呂湧いたら入りな」


「ゆずってどんな見た目してるの?」



興味津々で聞いてくるので、実物を見せました。



「It looks like an orange」(和訳:オレンジみたい)



まぁ、同じ柑橘類ですからね。


そういえば、こたつと言えばみかんだよな。買い物から帰ってきたこのタイミングで思い出してしまった。


まぁみかんは諦めるとして、とりあえず、お風呂に入りましょう。



「ゆず入れておいたから、入ってみな」



風呂が沸いたので、相変わらずこたつでだらけるマリアにそう言う。



「そう? 一緒に入る?」


「うちの風呂はそんなにデカくありません」


「大きければOKなの?」


「いいから早く入ってこい!?」


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