第15話「行政手続はやっぱ面倒だよね」


「マリア、ちょっといいか?」


「・・・?」



マリアが家に帰ってからまもなく、夕食の時間を利用して、話を持ちかける。



「ここに居候するのは自由だ。だけど、それならマリアにも働いてもらいたい」


「Why?」(和訳:なんで?)


「なんでって・・・まぁあれだ、生活が厳しいからな。ライフ、ストレクト」(life / strict)


「OK , What should do?」(和訳:いいよ。何をすればいいの?)


「アルバイト?」


「アーバイト?」


「えっと、うん。アルバイト」



え、これ通じてるよね?


アルバイトって言い方が、マリアは少し独特だけど・・・。



「let's try」(和訳:やってみる)



とりあえず、マリアが合意してくれた。



「あーでも、マリアの身元が・・・。マリア、身元のわかるものある?」


「・・・?」



デスヨネー(´・ω・)


ということで、行きますか。市役所。


あれ、でもこういう時って、大使館なんだっけ?


というか、マリアはどうやって入国したんだ?



「あれ、もしかして、パスポート持ってる?」



パスポートという単語を聞き取ったマリアは、自分の荷物から、それらしきものを取り出した。



「ディーゼ?」


「でぃ・・・えっと、うん。多分これで合ってる」



とりあえず、働くには、恐らく住民登録が必要だよな。そのためには、滞在ビザとか、色々申請しなきゃいけないことが山積みだ。



「一つずつ、やりますか」



次の日、めちゃくちゃ面倒な行政手続を行った。


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