第5話「英語は万能言語」


眠い・・・。


時計は朝の七時を指している。


いい加減起きないと、学校に遅刻してしまうではないか。


うーーーーーん。


まぁいっか。


学校なんて、正直休んだところでどうということない。



「it's time to wake up?」


「はい?」



ちょっと驚いたが、そういえば・・・で思い出しました。



「Guten Morgen , んふふ」


「ぐ、ぐーでんもるげん」



寝起きだから寝ぼけているのかもしれない。でも、朝起きたらなんか美少女が俺の部屋にいました。


あぁ、これがデジャヴって言うやつなのか。



「というか、起きるの早いのな」


「いえーす」


「顔とか洗ってくるから、その間に着替えておいてくれ」



我が住まいは、ワンルームのクソ狭い部屋だ。


そもそも一人暮らしを前提に設計されているからというのもあるが、男女が着替え等をするために必要な、視界を遮断するものがほとんどない。


強いて言うなら、風呂兼トイレの空間のみだ。


もちろん脱衣所など存在しない。


ということで、俺が顔を洗っている間に着替えてもらいます。



「もういいか?」



数分後、顔を洗い終えて寝癖を直したら、マリアに着替え終わったかを尋ねる。



「It's not over yet」(まだだよ)


「オーライツ、えーっと、ウィット、タイムザエンド」(all right. Wait till the end/わかった。終わったら言って)


「want to see?」(見たい?)


「のー」


「terrible・・・」(ひどい)



見られたいのかよ。


んでも、英語だと意外と会話が成り立つな。


伝わらないこともあるけど、訳のわからんドイツ語よりかは理解できる。


さすが、万能言語だ。


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